たひお備忘録

とりとめのない趣味の、とりとめのない活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

盛岡競馬場訪問記 【平成23年7月11日・盛岡さんさ踊りレース(B1二組)他】 その1

芝コースを疾走する競走馬

 今年3月11日に発生した巨大地震。東北地方を中心に東日本各地でものすごい被害をもたらしたのですが、それは、競馬関連施設も例外ではなく、盛岡競馬と水沢競馬を主催する岩手県競馬組合も、今年度は水沢競馬場での開催が無くなったり、直接津波の被害を受けた釜石の場外馬券売り場が閉鎖・廃止となったりするなど甚大な被害を被りました。

 ただでさえ経営的に厳しく、常に廃止が取りざたされている状況の中、いち競馬ファンに何が出来るかということを考え、これまで知事宛の署名に協力したり、盛岡競馬場での5月の開催から再開に漕ぎ着けた時は積極的にネットで馬券を買ってみたりしていたのですが、やはり、実際に行って楽しむというのが一番ではないかと考えていたところ、JR東日本から期間限定でJR東日本(と、青い森鉄道線・IGRいわて銀河鉄道線・北越急行線)全線の新幹線・特急列車の普通車自由席(2回までなら指定席もOK)が1日乗り放題の『JR東日本パス』という切符が発売されると聞き、個人的予定と勘案した結果、7月11日の月曜日に、仕事を休んで行ってくる事にしました。

 で、以下は、その盛岡競馬場の訪問記というか。


盛岡競馬場について

 まず始めに、盛岡競馬場について簡単に。

 盛岡競馬場は、岩手県盛岡市にある地方競馬の競馬場。前述のとおり、主催は岩手県競馬組合。以前は盛岡市内の高松公園内にあり、別名:黄金競馬場と呼ばれていたそうなのですが、コース幅が狭くフルゲートが8頭のでしか設定できないなどの不便があった為、1996年に現在の場所に新設移転され、その際、別名の「黄金」をラテン語にした「ORO(オーロ)」から『OROパーク』という愛称が付けられました。(ちなみに、『黄金競馬場』については、明治4年に盛岡に競馬場が初めて[前述の高松公園内とは違う場所に]作られた際近くにあった『黄金清水』という清水[明治9年と14年に行われた明治天皇の東北地方御巡幸の際に御小憩所となった由緒あるところだそうです。]から名付けられたとの事です。)

 入場料は同じ岩手競馬の水沢競馬場とならび、地方競馬の競馬場では珍しい200円(岩手競馬以外は全て100円だったかと。)で、収容人員は不明(公式ウェブサイトやファンブックに記載無し)。コースは地方競馬では一般的なダートコースと、日本の地方競馬場でここだけにしかない芝コースがあり、両方とも左回りとなっています。まず、ダートコースは1周1,600mで幅員は25m。最後の直線は300mなのですが、そのゴール手前に地方競馬では珍しい高低差約1.5mの坂があります(ダートコース全体の最大高低差は4.4m)。レース施行可能距離は800m、900m、1000m、1200m、1400m、1600m、1800m、2000m、2400m、2500m、2600m、2800m、3000mですが、800m、900m、2400m、2600m、2800mはレースでの使用実績なし。フルゲートは通常14頭ですが、16頭まで設定が可能です。(かつて当地で行われたJBCクラシックとJBCスプリントはフルゲート16頭で、マイルチャンピオンシップ南部杯はフルゲート15頭でレースが行われたこともあったようです。)そして芝コースは1周1,400mで幅員はダートコース同様25m。最後の直線も300mなのですが、こちらにもゴール手前に坂があり、その高低差はダートコース以上の2.8m(芝コース全体の最大高低差は4.6m)。レース施行可能距離は1000m、1600m、1700m、2200m、2400m、3000mですが、2200m、3000mはレースでの使用実績なし。フルゲートは14頭となっています。

 また、盛岡競馬を主催する岩手県競馬組合には、かつて、地方所属場のままJRAのG1レースを勝った(現在まで唯一の)競走馬、メイセイオペラ号(ただし、水沢競馬場の佐々木修一厩舎所属でしたが。)や、交流重賞の東京大賞典やマイルチャンピオンシップ南部杯(両方とも統一G1)で勝利したトーホウエンペラー号が所属していました。

盛岡競馬場まで

 盛岡競馬場に向け、自宅を午前6時頃出発。最寄り駅から普通列車に乗り、一度宇都宮駅へ。

【東北新幹線やまびこ271号】
東北新幹線やまびこ271号
【JR東日本パスと往復の新幹線指定券】
JR東日本パスと往復の新幹線指定券
 宇都宮駅からは、6時54分発の東北新幹線やまびこ271号に乗車。『JR東日本パス』のおかげで指定席でまったりと過ごし、9時27分に盛岡駅に到着。

【無料優待バス】
無料優待バス
 盛岡駅に到着後、東口のバス乗り場(8番)から無料優待バスに乗車。9時40分に発車したバスは市街地を抜け、郊外に行くにつれ、景色がだんだんと山がちになってきました。

【盛岡競馬場に到着】
盛岡競馬場に到着
 バスに揺られる事約30分、9時10分過ぎに盛岡競馬場に到着。山の中に巨大な施設が忽然とある感じですね。

盛岡競馬場入場

 バスから降りると、指定席券売り場で入場料込みの指定席券を購入し、いざ。

【入場券・指定席券売り場】
入場券・指定席券売り場
【指定席(特別観覧席)売り場のボード】
指定席(特別観覧席)売り場のボード
【G指定席の指定席券と指定席ポイントカード】
G指定席の指定席券と指定席ポイントカード
 自分で好きな席を選んで購入できます。ちなみに今回訪れたのは平日だったので選び放題でした。(混雑時は午前9時30分から整理券が配布になるそうです。)また、指定席ポイントカードは、6回の利用で1回無料になるのですが、無理だなぁ。

【盛岡競馬場正面】
盛岡競馬場正面
 バスの降車場からだと一度遠ざかる事になるのですが、あまりにも立派だったので遠景をば。

【正面入場口付近の馬像】
正面入場口付近の馬像
 正面入場口から入ると立派な馬の象が。何でも、背後にそびえるスタンドを広げたペガサスの翼に見立てているそうです。

【スタンド】
スタンド
 1996年に新築移転開場ということで、まだまだ外見は綺麗に見えます。小振りですが、何ていうか地方競馬っぽくない小綺麗な外観ですね。で、その中については後述。

【パドック】
パドック
 スタンドからコースに向かって右手にあります。地方競馬らしくかなりコンパクトな印象。また、奥は装鞍所になっているのでしょうか?

【ゴール板】
ゴール板
 盛岡競馬場はダートコースと芝コースがあるのでゴール板も2つ。ちなみに、手前がダートで奥が芝というのは、アメリカの競馬場に良くあるコース配置らしいですね。

スタンド内

【1階アトリウム】
1階アトリウム
【2階から見たアトリウム】
2階から見たアトリウム
 正面入口の馬象の背後がこちら。正面には大型モニターとステージが、また背後にはお姉さんの常駐する案内所と、専門誌の自販機、そして売店などが。ちなみに、前売り及び他場の馬券はこの背後の券売機のみの発売だったかと。また、場外発売時はここがメインになるそうです。

【1階フロア】
1階フロア
 席はスタンド外で、中は券売機と払い戻し機。

【2階自由席フロア】
2階自由席フロア
 タイトルのまんまです。

【3階指定席フロア】
3階指定席フロア
 これもタイトルのまんま。ちなみに、フロア内は禁煙(喫煙所有り)で、馬券の発売は全て有人窓口でした。

【R指定席】
R指定席
 一般的な大きさの2人掛けのシートで、席数は盛岡競馬場で最も多い354席。料金は土・日・祝日1,500円、平日1,200円。場所はホームストレッチ途中(ターフビジョンのあたり)からゴール板あたりまで。シートは表地が破れている物もあり、直してあげたいですね。

【G指定席】
G指定席
【G指定席最前列からの眺め】
G指定席最前列からの眺め
 今回座ったのがこちらで、2人掛けの席ですがR指定席よりも椅子のサイズが大きくなっています。席数は80席。料金は土・日・祝日1,700円、平日1,200円。場所は第4コーナー立ち上がりからホームストレッチ途中(ターフビジョンのあたり)まで。広いテーブルが専門誌を広げるのに都合良かったです。

【F指定席】
F指定席
 4人がけのボックス席で、席数は24席(8卓)。料金は土・日・祝日1,500円、平日1,200円。場所はG指定席の上あたり。ちなみ、この奥に指定席用のレストランがありますが、残念ながら今回はお邪魔する機会がありませんでした。

【馬主席入り口付近】
馬主席入り口付近
 場所はゴール板を過ぎてから第1コーナーあたりまで。そしてこの右手にパドック観覧席があります。

【パドック観覧席からの眺め】
パドック観覧席からの眺め
 かなり見下ろす感じになってしまうのですが、パドックが一望できます。また、コーヒー(ホットのみでした)、オレンジジュース、ウーロン茶が無料でいただけるドリンクコーナーはこのあたりにあります。(なので、F・G指定席からだと結構遠いです。)

 このほか、4階には会員制のクラブハウスがあり、入会金1,000円、席料が1日当たり3,000円(食事、専門誌1誌、ソフトドリンクサービス付き)でリッチな競馬観戦が出来るとの事。いつかは行ってみたいですね。

その他

 その他、盛岡競馬場で目に付いた物を色々と。

【岩手競馬専門誌】
岩手競馬専門誌
 岩手競馬には、いわて馬テシオ、HORSE NEWS エイカン、勝馬、ケイシュウNEWSの4誌が(って、全部買ってしまった…。)。トラディショナルな新聞タイプから、テシオ、ケイシュウのようなブックタイプまで。あと、競馬ブックはこの日場外発売だったばんえい3Rのみ掲載で、専門誌を買うと謎の予想誌(紙?)と共にいただけました。

【こんな所にもお馬さんが】
こんな所にもお馬さんが
 ホームストレッチのところの柵の支柱1つ1つにお馬さんのレリーフが。

【入場する競走馬】
入場する競走馬
 誘導馬はいませんでした。また、奥が厩舎区画でしょうか?

【ハローがけ中】
ハローがけ中
 クルマはJRAでおなじみのウニモグではなく、ヰセキやクボタのトラクターが活躍。個人的にはこっちの方がかっけーっす。

【今年のポスター】
今年のポスター
 スローガンは、「がんばろう東北 心をひとつに 岩手競馬」。ポスターには主に競馬関係で有名な方々が写っているのですが、その方達やJRAのジョッキーからのメッセージについては、岩手競馬公式ウェブサイトにて動画でご覧になれます。(場内放送でもレースの合間にも流れていました。)

 それと、この日の3R、8頭立ての1,400m戦で、単勝7番人気・5番人気・2番人気という決着となり、3連単が的中者なしのため特払い(払戻額70円)になりました。で、このレース、たまたま3連単を買っていて私も特払いを受けたのですが、もちろん初めての経験で、何ていうか、こんな事もあるのですね。


 そんなわけで盛岡競馬場訪問記の途中なのですが、今回はこのあたりで。次の記事では、競馬場グルメなどについて書かせていただきます。

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