たひお備忘録

惑い迷える40代の、食べ歩き、競馬の旅打ち、城巡りなんかの記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

帯広競馬場訪問記 【平成23年9月13日・秋陽特別(B1・B2 決勝混合)他】 その1

勝負所の第2障害を越えるばん馬

 ここ暫くの記事のとおり、9月11日の日曜日(平成23年)にちょっとした用事があって札幌に行く事になったのですが、その用事がてら前日に札幌競馬場初訪問を果たし、そして用事が済んだ翌日の月曜日。ついでと言っては少々遠いのですが、帯広のほうまでちょっと足を伸ばして、是非とも一度生で見てみたかった『ばんえい競馬』が行わている帯広競馬場に行ってきました。

 というわけでこれから2回に分けて、その訪問記などをあげていこうかと。




ばんえい競馬と帯広競馬場について

 まず始めに、ばんえい競馬及び帯広競馬場について簡単に。

 『ばんえい競馬』というのは、世界でも日本の北海道のみで行われている競馬で、日本や世界で広く行われている一般的な競馬とは違って、体重約1トン(ちなみに、一般的なサラブレッドの場合、体重は400~500kgくらい。)もの重種馬と呼ばれる種類の馬(ちなみに、『道産子』と呼ばれる北海道和種馬ではありません。)が、重さ最大1トン(ちなみに、最小はデビュー直後の牝馬が曳く460kg。)にもなる鉄製のそりを曳いて、2つの障害がある200mの直線コースを走って行われます。ちなみに、ばんえい競馬は荷物を曳いて運搬する事が由来のため、ゴールは馬が曳くそりの後端が決勝戦を通過した時となり、決勝戦に鼻先が到達した時がゴールとなるところも一般的な競馬と違います。

 もともとは北海道開拓の際に用いられた農耕馬の力や価値を試すため、2頭の馬が互いに引っ張って力比べをしたものが、明治の終わり頃からそりに過重をかけて曳かせる方法が登場し定着。それが、昭和21年11月に公布された地方競馬法(その後昭和23年に施行された[新]競馬法に内容を統合。)施行規則第9条の施行により公式に公営競技化され現在に至るそうです。

 で、以前は今回お伺いした帯広競馬場の他、かつては岩見沢競馬場、北見競馬場、旭川競馬場の4箇所で開催されていたのですが、売上の減少にともなう累積赤字の増加により主催する岩見沢市、北見市、旭川市が平成18年度をもって撤退し、一次は帯広市も撤退が検討されたのですが、ファンや関係者の努力、そして民間会社の支援により存続。しかし、その後も厳しい経営状態が続いているとのことです。

 そして、そのばんえい競馬が行われる帯広競馬場ですが、のちに大正天皇となられる皇太子嘉仁親王が明治44年に帯広町に行啓された際、十勝畜産組合が台覧に供した7頭の馬の中から種蓋世号(トロッター種)という馬を御料馬として金1千円でお買い上げになられた事の記念行事として、十勝畜産組合が同年に十勝競馬場として建設・開場。昭和7年に現在の位置に移転し、帯広競馬場に改称。昭和23年に道営競馬(現ホッカイドウ競馬)初のレース(現在日本では行われていない繋駕速歩競争という馬車を曳いて行うレース。)が開催され、昭和24年からはばんえい競馬が道営競馬として開催。昭和28年からは帯広市営でも平地競争(現在の日本で一般的な競馬)と共にばんえい競馬が開催されるようになり、その後昭和37年にばんえい競馬に一本化。また、道営のばんえい競馬は昭和41年に廃止となり、平成9年には平地競争も撤退。その間、昭和49年に現在使用されているメインスタンドが出来、そして前述のとおり、平成19年以降は北海道というか世界で唯一、ばんえい競馬が開催される競馬場となり現在に至ります。

 ちなみに、建設の経緯が前述の為か、現在も競馬場は十勝農業協同組合連合会(十勝農協連)の所有。入場料は100円で、収容人員は14,000人。コースは、ばんえい競馬専用の、フルゲート10頭、幅員25m、直線のみ200mのセパレートコース(馬毎に走路が分かれているコース)。また、ばんえい競馬のコースには斜面と平面で凸状になった障害が2箇所設けられているのですが、スタート地点から34.8の所にある第1障害が高さ1.0m、長さ9.3m。それを超えて77.2m進んだ所にある、ばんえい競馬最大の勝負所で、実況放送では「ばんえいポイント」とも呼ばれる第2障害は、高さ1.6m、長さ16m。また、それを超えゴールまでは62.7mあるのですが、平成23年度の開催前の改修によりゴール前40mの地点から10mまでの区間で高さ0.5mの傾斜をつけた砂障害をが付けられました。なお、ばんえい競馬は冬季も開催されるのですが、コースヒーティング施設により、冬季でも馬場が凍結することは無いとのことです。

帯広競馬場入場まで

 と、何とも長い前置き(すみませんね、自分用の備忘録も兼ねているもので。)になってしまったのですが、札幌での試合の翌日、宿のあった札幌のススキノから帯広に向けてレンタカーで出発。途中寄り道しつつ4時間あまり、距離にして200kmちょっと走って、お昼前に帯広市内に到着しました。

【いただいた新橋の豚丼】
いただいた新橋の豚丼
 市内の有名店で名物の豚丼をいただいた後、いよいよ、帯広競馬場へと向かいました。競馬場には12時過ぎに付いたのですが、ナイター開催(ばんえい競馬は通年開催ですが、平成23年度はそのうち6月中旬~10月上旬がナイターでの開催となります。)の開門時間である午後1時10分まで時間があったので、敷地内にある施設を色々と見学しました。

【帯広競馬場正門】
帯広競馬場正門
 こちらが、帯広競馬場の正門。競馬場銘には、前述のとおり所有する十勝農業協同組合連合会(十勝農協連)の名前が入っています。

【駐車場から見た帯広競馬場】
駐車場から見た帯広競馬場
 駐車場は無料。公式には1100台収容とのことです。

【イレネー像】
イレネー像
 正門を入って左手の所にあるのが、明治から昭和初期にかけての大種牡馬であるイレネー号の銅像。イレネー号については、明治43年にフランスから導入され、当地の馬産、ひいては北海道の開拓に多大なる功績を残したとのですが、559頭もの産駒を遺し、昭和3年に事故で亡くなってしまいました。ですが、その功績を讃えるため、十勝畜産組合が昭和5年に銅像を建立。一度は第二次世界大戦中の金属回収令(金属供出)により失われたのですが、昭和39年に十勝農業協同組合連合会によって2代目の銅像が建立され、それがこの像。ちなみに、その血脈は、現在走っているばんえい競馬の競走馬にも受け継がれており、また、イレネー号の名前を冠したレース(イレネー記念)も行われています。

【馬の資料館】
馬の資料館
【馬の資料館展示物】
馬の資料館展示物(1)馬の資料館展示物(2)
馬の資料館展示物(3)馬の資料館展示物(4)
 ここは元々、十勝農協連が開業させた十勝牛がメインのレストラン(ちなみに、競馬場敷地内にあって競馬開催日以外も営業する商業施設としては国内初だそうで。)だったのですが、現在は十勝地方の開拓に活躍した農耕馬や、当地の馬産、ばんえい競馬に関する資料が多数展示されている資料館になっています。それにしても、何気に置いてある展示物に、かなりディープな物が多かった(前日のイレネー像建立の記録なんかもありました。)というか、もっと時間を掛けてゆっくりと見たかったですね。ちなみに、入場料は無料で、開館時間は午前10時~午後5時、年中無休だそうです。

【とかちむら】
とかちむら
 平成22年8月にオープンした、十勝の『食』をテーマにした観光施設。残念ながらこちらに来る前に豚丼食べてしまったのと、競馬場内でも食べまくる予定だったので、今回は同行者がアクセサリー買った位でスルーしてしまいました。ですが、次に帯広競馬場に来た時は、ちゃんといただいてみたいですね。ちなみに、ばんえい競馬開催日は、外れ馬券500円分持参で色々な特典が受けられたりするそうで。

帯広競馬場場内のいろいろ

 そんなこんないろいろ見ているうちに入場開始時刻となり、入場券を買って入場。で、以下からは、各施設毎にいろいろと。

【帯広競馬場入場口(開門前)】
帯広競馬場入場口(開門前)
 とかちむらを抜けると、競馬場の入場口。入場券販売所は左手の建物で、入場料金は100円なのですが、入場券を購入した際、次回使える招待券を貰いました。

【専門紙売り場】
専門紙売り場
 入場口から入って右手には、専門紙売り場が。ちなみに専門誌紙は『競馬ブック』と『ばんえい金太郎』の2紙があります。

【メインスタンド】
メインスタンド
【メインスタンド(イベントスペース側から)】
メインスタンド(イベントスペース側から)
 昭和49年に建設された現在のメインスタンド。外も中も、年を経た何とも良い感じになっています。

【メインスタンド1階走路側(入口側から)】
メインスタンド1階走路側(入口側から)
【メインスタンド1階走路側(奥側から)】
メインスタンド1階走路側(奥側から)
【メインスタンド1階ふれあい動物園側】
メインスタンド1階ふれあい動物園側
 メインスタンド1階には発売・払戻の他、総合案内、飲食コーナー、カフェ、売店などがあります。ちなみに売店には、ばんえい競馬オリジナルグッズが充実していました。

【メインスタンド2階】
メインスタンド2階
【屋外の観覧席】
屋外の観覧席
【観覧席に残る今は使われていないオッズ板】
観覧席に残る今は使われていないオッズ板
 メインスタンド2階には発売・払戻と、屋外の観覧席の他、飲食コーナーや、実況中継放送用(スカパー!795ch『懐かし音楽★グラフィティTV』での放送~前半数レースは有料、あとはノースクランブル~の他、オッズパーク及び楽天競馬双方のサイトでストリーミング放送あり。)のライブスタジオがあります。

【プレミアムラウンジ】
プレミアムラウンジ
【プレミアムラウンジのテラス席】
プレミアムラウンジのテラス席
【カウンター席からの眺め】
カウンター席からの眺め
【プレミアムラウンジの入場章と選択チケット】
プレミアムラウンジの入場章と選択チケット
 メインスタンド3階には、1人1,000円の料金で利用できるプレミアムラウンジがあります。もっとも、1,000円といっても、料金を払う際に4枚綴りの『選択チケット』というのがもらえ、例えば、2枚で缶ビール(350ml)1本や3枚で専門紙1部などと交換できるようになっていて、実質500円以下でしょうか。で、エレベーターがないのでコース脇やパドックと行ったり来たりするのには少々つらいかもしれませんが、高所からの眺めはなかなか。設備面では、走路に面したほうにカウンター席とその反対側に4人掛けのソファー席(禁煙)、そして外にはテラス席(喫煙可)があり、また他にも喫煙室や、専用の自動発売・払戻機、1杯50円で購入できるソフトドリンクの自販機が設置されていました。ちなみに、夜間のレース時は室内の照明が減光され、室内(と言ってもカウンター席からになってしまいますが)からレースが見やすくなるよう配慮してくれますが、これが結構ロマンチックでしたね。

【パドック】
パドック
【パドックを周回中の競走馬】
パドックを周回中の競走馬
【スタート地点に移動する競走馬】
スタート地点に移動する競走馬
 ホッカイドウ競馬休止後にパドックの位置がゴール板近くに移されたのですが、コンパクトでかなり簡素な作りです。で、パドックを出た競走馬は、コースと観戦エリアの間にある誘導路を通ってスタート地点まで移動。それにしても、ばんえい競馬の競走馬って、間近で見るとことさら大きいですね。

【スタート地点】
スタート地点
【第1障害】
第1障害
【第2障害】
第1障害(後方から)
第1障害(前方から)
【ゴール板とパトロールタワー】
ゴール板とパトロールタワー
 ばんえい競馬は全てのレースが、この直線200mのセパレートコースで行われるのですが、なんと言っても最大の勝負所であり見所は、第2障害ではないでしょうか。ここを超える時の騎手の怒号や鞭の音、そして何より鉄そりを曳きつつ登る馬の迫力は、通常の競馬では味わえませんね。また、重い鉄そりを曳いて行うためレースの速度が遅く、スタート直後からゴールまで、エキサイティングゾーンと呼ばれるコース(っていうか誘導路)脇の観戦エリアを、競走馬と一緒に、馬券を握りしめて応援しながら移動できるのも、何とも楽しいというか、ものすごくアツくなります。

【ふれあい動物園】
ふれあい動物園
【リッキー号】
リッキー号
【ミルキー号】
ミルキー号
【他の動物たち】
他の動物たち(1)他の動物たち(2)
 以前パドックだったところは、現在、『ふれあい動物園』として、ばんえい競馬のPR馬で帯広市から特別住民票が交付されているリッキー号とミルキー号のおうちや、ポニーなどのお馬さん、ヤギやウサギなどの動物と、えさ(有料)をあげるなどふれあうことが出来ます。それにしても、2頭のPR馬は、毛色の他キャラクター(おとなしいリッキー号と積極的に絡んでくるミルキー号という感じでした)も違っていて面白かったというか、可愛かったですね。

ナイトレース

 前にちょこっと書いたとおり、こちらに訪れたこの時はナイターでの開催でした。ちなみに、夜の競馬生観戦は、個人的に初めての経験です。

【夜のパドック】
夜のパドック
【夜のスタート地点】
夜のスタート地点
【夜の第2障害】
夜の第2障害
【夜のコース整備】
夜のコース整備
 夜なので写真はあまり撮れなかった(競馬場でフラッシュ焚くなんてもってのほか!)のですが、夜に行われる競馬は、昼間とはまた違った雰囲気というか、何とも良かったですね。で、本当はビール片手に観戦したかったのですが、この後運転が控えていたので我慢。ですが次に来る時は、ぜひとも帯広市内に宿を取って、一杯やりながら堪能したいですね。
 


 というわけで、帯広競馬場に来て入るまでと、場内の主要施設やナイトレースについてだけ書いたのですが、それだけで結構な長さになってしまいました…。なので、エントリを分けさせていただき、次回は、帯広競馬場の競馬場グルメとバックヤードツアーついて書いてみたいと思います。

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