たひお備忘録

とりとめのない趣味の、とりとめのない活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

東急池上線・多摩川線・目黒線と立ち食いそば 【平成30年4月13日】 その1

五反田駅で発車を待つ東急池上線蒲田行き各駅停車

 4月に入って2度目の金曜日となるこの日。もともと夜に東京で用事があったため、朝から仕事を休もうとは思っていたのですが、問題は、それまでの時間の過ごし方。それで色々勘案した結果、昔から気になっていたけど全く乗ったことがない東急電鉄のいくつかの路線に乗るのと、昔から気になっていたけどいただいたことがない駅そばをいただくことにしました。


計画の話

 今回は、夜から東京都世田谷区というのがメインの用事があり、その他にも、午後から千葉県船橋市で別の用足しもしたいので、わりと時間が限られた中での乗り鉄というのはハナからわかっていたのですが、相変わらず乗りたい路線や車両は山ほどあるので、どこから手を付けたら良いか、という状態。

 それで3月に乗り鉄した時は「手近なところから」ということで東武鉄道に乗ったのですが、今回計画を立てるに当たって、その時とは逆に、「自分と縁遠い路線ってどこだろう」と考えてみたところ、思い浮かんだのが東急電鉄。以前横浜に泊まりがけで出張した際東横線にちょっとだけ乗った以外は、ほとんど乗ったことがなかったんですよね。で、調べてみたところ、限られた時間ながら、池上線、東急多摩川線、目黒線の3路線に乗ることができ、更には、その合間とその後に、一度いただいてみたかった駅そばのお店にも立ち寄ることができることがわかったので、今回実行することにしました。

池上線としぶそば蒲田店

五反田駅まで

【自宅最寄り駅に入ってくる上野東京ライン品川行き普通列車】
自宅最寄り駅に入ってくる上野東京ライン品川行き普通列車

 今回最初に乗車するのは、黒磯発を6時52分に出発した上野東京ライン普通列車品川行き。この列車は結構珍しいというか、上野東京ライン直通で黒磯発品川行きというのは、平日に運転されるこの1本だけなんですよね。で、午前7時過ぎ、自宅最寄り駅から乗ったのですが、この前日、どうしても断れない飲み会があり、その酒が残っている状態だったので、体調的にかなり辛い状態。なので乗ったら、グリーン車で終点の品川駅まで寝ていこうと思ったのですが、何だかんだでほとんど眠れぬまま、定刻の9時55分、品川駅に到着。

 品川駅からは、9時58分発の山手線外回りに乗り換え、10時3分に五反田駅到着。

【JR五反田駅の東急池上線のりかえ口入口】
JR五反田駅の東急池上線のりかえ口入口

 わりと東京には来て山手線にも乗っているものの、実は五反田駅に降りるのは初めてだったりして。ここからいよいよ、東急電鉄の旅が始まります。

池上線について

 今回、東急電鉄で最初に乗る池上線について少しだけ。池上線は、五反田駅と蒲田駅を結ぶ10.9kmの路線で、起点と終点を含む駅数は15。全線複線電化されています。

 元々は池上本門寺への参拝客輸送のために設立された池上電気鉄道が、大正11年(1922年)に蒲田駅から池上駅の間1.8kmを結ぶ路線として開業。五反田駅まで開通したのは昭和3年(1928)年で、その際、起点を五反田駅、終点を蒲田駅へと改めました。で、この頃、首都圏の鉄道事業者は乗客獲得のために熾烈な争いを繰り広げていて、紆余曲折というか、色々あってその相手であった目黒蒲田電鉄(東急電鉄の前身)に、昭和9年(1934年)に吸収合併され、同社の池上線となりました。

 で、現在は、3両編成の各駅停車が、平日ラッシュ時はおおむね3分間隔、平日デイタイム及び休日はおおむね6分間隔で運行されており、平成10年(1998年)からは、全列車ワンマン運転が実施されています。

五反田(10:12発)-(10:35着)蒲田 列車番号002101 各停

 そんな池上線に乗ろうと、山手線のホームから乗換口を通って池上線のホームへ。1面2線のホームが随分高い位置にあるのにちょっと驚いたのですが、これは昔、山手線の内側に延伸しようとした名残(山手線を跨げる高さにホームを作った由。)みたいですね。

【五反田駅で発車を待つ蒲田行き各停】
五反田駅で発車を待つ蒲田行き各停

 そのホームに停まっていたのが、見た目可愛らしい東急7000系電車。で、東急7000系といえば、私のようなオッサンには、日本初のステンレス車両として昭和37年(1962年)にデビューし平成12年(2000年)まで走っていた初代7000系電車を連想してしまうのですが、こちらは平成19年(2007年)に池上線・多摩川線専用として登場した18m級車両(この記事読まれている方には蛇足でしょうが、JRなどの一般的な在来線車両の長さは1両がおおむね20m程度に対し、一部私鉄・地下鉄用車両については18mとなっています。)

【車端部のクロスシート(蒲田駅にて撮影)】
車端部のクロスシート(蒲田駅にて撮影)

 で、その7000系電車。車内は基本的にロングシートなのですが、2両目車端部のみクロスシートになっていて、進行方向に対して後ろ向きの1人掛け席が1つだけ空いていたのでそこに座ります。ここでも、ロングシートに座るよりは景色をよく見られますから。ちなみに、向かい側の2人掛け席には、普通とはちょっと違う服装をした若い男性が座っていて、鞄から取り出した小型のスケッチブックにさらさらと素描をしているのですが、こういうお客さんが普通に乗っているのって、都会の真ん中なのに3両編成の列車が走る池上線ならではのような気がします。

【五反田駅を後に】
五反田駅を後に

 やがて次発となる折り返し列車がホームに入ってくると程なくして発車時刻になり、五反田駅を後に。車内はシートがさらっと埋まり、ドア付近には若干立つ人もいるという混み具合です。

【堀割の中を走る】
堀割の中を走る

 五反田駅を出ると目黒川を渡ってすぐという感じで、高架駅の大崎広小路駅に到着。蒲田駅から延伸してきた池上電気鉄道ですが、五反田駅に到達する前の役8ヶ月間、ここが終着駅だったことがあるそうで。その大崎広小路駅を発車すると地上へ降り、今度は堀割というか、所々地面より一段低いところを走る感じに。近年建設された鉄道では、踏切をなくすために堀割に線路を敷設することもあるのですが、大正から昭和初期に敷設された池上線では意外な感じもしつつ戸越銀座駅に到着。栃木の田舎住まいの私でも、(TVが首都圏とほぼ変わらないこともあって)名前くらいは聞いたことがありますね。そして戸越銀座駅を出ると今度はは地下に潜り、荏原中延駅に。連続立体交差事業によって平成元年に地下駅化されたそうなのですが、ここまで、高架駅、地上駅、地下駅と、たった3駅でめまぐるしく変わるのが、いち旅行者の自分にはとても面白く感じます。

【築堤の上を走る】
築堤の上を走る

 荏原中延駅を出て暫くすると地上に戻り旗の台駅に到着。ここは東急大井町線との接続駅ですが、池上線と大井町線は建設当時別会社ゆえ交差する場所に駅もなく、隣接していた別駅を移転のうえ乗換駅としたのは昭和26年(1951年)のこと。そして旗の台駅の次、昭和47年(1972年)に環七通りの踏切解消のため地下駅化された長原駅を出ると、堀割の中を走ったと思ったら一瞬高架になって洗足池駅。名前のとおり洗足池の最寄り駅ですが、池とは反対側に座っているので一瞥もできず。洗足池駅を出ると築堤から堀割の中を走って石川台駅に到着し、石川台駅を出ると今度は築堤の上を走って雪が谷大塚駅に到着。このあたり、家が建て込んでいますが、地形は変化に富んでいますね。

 雪が谷大塚駅は、池上線と多摩川線の車両基地である雪が谷検車区が隣接し、また朝夕のラッシュ時には五反田駅始発で当駅折り返しの列車が多数設定されています。その雪が谷大塚駅の次が御嶽山駅。駅の蒲田寄りには東海道新幹線と横須賀線、湘南新宿ラインが池上線の下を直交しているのですが、この新幹線を跨いで走る鉄道って、全国的にも珍しいんですよね。

 ここで車内に目を転じてみると、乗客の平均年齢が高いというか、有り体に言うとお年寄りが目立ちます。ちなみに、車窓は先程来住宅地が続くのですが、家の周りの何かをしていたり、公園で集まって何かに興じていたりする人達は、お年寄りばかり。で、そんなお年寄り達が、ちょっとそこまでという感じで、この時間の池上線を利用しているような気がするんですよね。(あくまでも個人の思いつきです。)

【第二京浜を跨ぐ】
第二京浜を跨ぐ

 そんな中列車は、久が原駅を出て千鳥町駅に停車。ここで向かいに座っていたお兄さんが降りたので、進行方向に正対すべく座席を移動。そして築堤で国道1号(第二京浜)で跨ぐと池上駅に到着するのですが、このあたりから車窓に住宅以外の建物が目立つようになってきます。そして最後の停車駅である蓮沼駅を発車すると、これまでワンマン列車ゆえ自動アナウンスだけだった車内放送が、「次は終点の蒲田です。出口は同じく左側です。」と、初めての肉声でのアナウンスがあり、左にカーブしつつ高架へと上がればその蒲田駅に到着。20分少々と短い時間だったのですが、変化に富んだ車窓がなかなかに面白かったです。

【東急7000系電車の車内】
東急7000系電車の車内
【蒲田駅に到着して折り返しとなった列車】
蒲田駅に到着して折り返しとなった列車

しぶそば蒲田店

 東急電鉄の蒲田駅は、歴史ある私鉄のターミナルらしく、頭端式ホームの立派な駅ですね。

【しぶそば蒲田店店舗外観】
しぶそば蒲田店店舗外観

 その蒲田駅構内にあるのが、今回お目当てのお店、しぶそば蒲田店が。ちなみに、『しぶそば』というのは東急グループの株式会社東急グルメフロントが経営する立ち食いそば店で、東急電鉄の駅構内に店舗を展開(これを書いている平成30年5月1日時点で11店舗)しているのですが、一度いただいてみたかったんですよね。で、その中でも評判なのがこの蒲田店というのを、以前ネットのとある記事で見た次第。もっともこのあたりは、自分で食べ比べてみないことには何ともいえないんですが、とりあえず今回、その蒲田店にお伺いするチャンスができたので、喜び勇んでお伺いした次第で。

 それでこちらの注文は食券制。店頭に置かれた券売機で食券を購入してから入店するのですが、そこで少々迷ったあと、かき揚げ(そば・うどん)と生玉子の食券を購入。(天玉の食券があったのに気がついたのは、かき揚げのボタンを押した後でした。)しぶそばのかき揚げは季節というか、一定期間ごとに変わるようで、この時はタネが紅しょうがと高菜、そしてタマネギになっていました。

【紅しょうがと高菜のかき揚げそば 400円 + 生玉子 60円】
紅しょうがと高菜のかき揚げそば 400円 + 生玉子 60円

 食券を提出して程なく手渡されたそば。まずは、色が薄めのツユをいただこうと丼に顔を近づけると、鰹節の何とも良い香りが。そして口に含むと出汁感のある上品な味わいで、塩気もジャストという感じで。またソバは、わりと細目で自然な歯応えが良いですね。あと具のかき揚げは、高菜よりも紅しょうがの風味と辛味が立ち、何ともサッパリとした味わい。この手のお店らしく揚げおきですが、クリスプ感は失われておらず、ツユとの馴染みも良かったです。


 と、美味しいそばに満足して、今度は東急多摩川線に乗車したのですが、ここまででだいぶ長くなってしまったので、それ以降についてはまた次の記事で。

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