たひお備忘録

とりとめのない趣味の、とりとめのない活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

熊本県熊本市 紅蘭亭 下通本店

 熊本県中部のローカルフードに太平燕(タイピーエン)という物があると知ったのは、今からそれほど前の事ではありませんでした。ちなみに太平燕とは、元々は中国福建省の州都である福州市(と、そこから海を隔てた台湾)の郷土料理で、アヒルのゆで卵(太平)と豚肉を叩き潰してサツマイモでん粉といっしょに練り込んだワンタン(扁肉燕。燕と略す)を使ったスープ料理とのことらしく、それが明治時代に華僑によって持ち込まれた際、日本で入手しづらいアヒルの卵の代わりにニワトリの揚げ卵(虎皮蛋)を、扁肉燕の代わりに春雨を用いた料理に変化したそうです。また、熊本には、発祥とされるお店が3軒(中華園、会楽園、紅蘭亭)あるそうですが、本当のところはどこが元祖なのかはわからないそうです。

 と、前置きが大変長くなりましたが、福岡・熊本方面に団体旅行で行ったついでの食べ歩き5軒目は、その太平燕の元祖とされるお店の中から、熊本市電の通町筋電停を下車し、アーケード街を歩って5分とかからないところにあるこちらにお伺いしました。

 そのお店はビルになっていて、太平燕をいただく為には二階のレストラン(一階もレストランですが定食やデリ急須で出されるお茶カが中心です)なのだそうですが、そこに上がると、チャイナドレスの綺麗なおねーさんが席に案内してくれ、本日のお勧めなどを教えてくれました。でも、今回はいただくのは太平燕と決まっているのでその旨お願いすると、今度は立派な急須に入った中国茶が。ちょっと恐縮気味にそれをいただいていると、程なくして太平燕が登場しました。

太平燕(タイピーエン) 750円
太平燕(タイピーエン) 750円
 で、その太平燕ですが、ぱっと見は、長崎のチャンポンのよう。まずは、白濁したスープからいただくと、あっさりとしていますが、そこに具材の旨味が溶け込んだ、コクのある味。ちなみに出汁は、鶏ガラと豚骨で取るのだそうです。具は、細切りにされた豚肉やキクラゲ、野菜類(キャベツやニラ、タマネギなど)の他、金針菜や沢山の小海老、繊細な包丁が入れられたイカなど。そして、これが無くては始まらないという揚げ卵(虎皮蛋)が、絶妙の取り合わせ。具の下には緑豆春雨が入っていますが、緑豆独特の歯応えが良く、わりとボリュームもあって大食いで無ければこれで十分食事になる量ですね。

 というわけで、初めての太平燕を堪能させていただいたのですが、とても美味しくて、これなら、もっとメジャーになってもいいような気がしました。是非、またいただいてみたいですね。ごちそうさまでした。

平成22年1月訪問

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