たひお備忘録

趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

北海道苫小牧市 味の大王 生粋

 北海道のラーメンといえば、札幌の味噌ラーメンや、函館の塩ラーメン、旭川の醤油ラーメンなどが道外に良く知られていますが(って、マスコミの取り上げ方だと土地ごとに特定の味付けがメジャーなイメージがありますが、個人的には、北海道では一部の専門店を除けば、どこの土地のどのラーメン店に行っても醤油、塩、味噌の3種類は大抵あるように思うんですがね。)、近年(といっても2000年代に入った頃からと結構前ですが。)知名度が上がっているのが室蘭や苫小牧あたりで提供されているカレーラーメン。室蘭のは当地出身の人気アイドルの発言がきっかけだったと思いますが、苫小牧のは(2022年の)大晦日に放映された某グルメドラマにも取り上げられましたね。

 それで今回の北海道汽車旅2日めのちょうど昼頃、列車乗り継ぎの関係で、苫小牧駅で2時間弱の待ち時間が出来ました。
 だったらその時間を利用して、前述の某グルメドラマに取り上げられたお店にお伺いするのも一興かと思ったものの、調べてみると駅から歩けない距離ではないけど結構遠く、道中慣れない雪道だし、聖地巡礼のお客さんで混んでたら時間内に食べられない可能性もあると思い、駅から徒歩10分ちょっとのところにある、こちらのお店にお伺いすることに。
 ちなみにこちらは、「味の大王」の支店になるのですが、味の大王の公式サイトによれば、苫小牧の味の大王こそカレーラーメンの元祖だそうで、他で知った話と総合すると、この苫小牧市で創業した味の大王がカレーラーメンをメニュー化し、一時は岩見沢市にお店を移したものの、また苫小牧市に戻り、今では支店を数店舗構えるまでに繁盛。また、岩見沢時代?にそこでラーメンを食べたある人が弟子入り修行したのちに室蘭で味の大王室蘭本店を開業し、こちらも後に支店ができるほどに。更に、これら両方の味の大王で働いた人が新たに店を出したり、全く別のお店でもそれぞれ工夫をこらしたカレーラーメンをメニューに加えているのが、苫小牧と室蘭のカレーラーメンの現状らしいです。

 と、前置きがたいへん長くなりましたが、苫小牧駅の北口から出て、ドンキホーテ、そして公園の横を通り、最後は住宅地を抜け、広い道路に面したお店に到着。某マップで調べた所要時間13分でしたが、慣れない雪道をヨチヨチ歩いたせいか、実際には15分ほどかかりました。
 駐車場にはそれなりにクルマが停まっていたので、混雑がちょっと心配になったものの、店内はかなり広く、席には余裕が。
 注文は、入口付近の券売機で食券を買う方式で、いざ食券を買おうとしたところ、とてもメニューが多いのにびっくり。というのも、カレーラーメンだけでも標準的なもののほか甘口と辛口、汁なしなどがあり、更には北海道のラーメン店では当たり前の、味噌、塩、醤油の各種ラーメンに加え、味噌カレー、塩カレー、醤油カレーというのも。あとラーメンのトッピングのほか、セットメニューやチャーハン、ライスは量によって3種類、餃子に至っては中身違いで6種類と、ほんとすごいことに。
 それでも食べるものは決まっているので、その中から標準的なカレーラーメンと、絶対に欲しくなるであろうライスの一番小さいサイズの食券を購入。それらを店員さんに渡し、カウンター席に座り待つこと少しで、注文の品が登場しましたが、やつぱりカレーの風味は強いというか、匂いだけでとても美味しそうに感じます。

【カレーラーメン 980円】
カレーラーメン 980円
【ちょびっとライス 150円】
ちょびっとライス 150円

 で、まずはカレーラーメンのスープを一口いってみたところ、自然なトロみが結構付いてますね。味と香り的には(当たり前のことながら)カレーですが、スパイシー且つ、どこか懐かしさもあるような味わい。塩気も丁度良いのはもちろん、しっかりと「ラーメンのスープ」になっているのはさすがですね。
 また麺は、がっしりとした強(こわ)い食感の太めの縮れ麺。スープにトロみがあるので良く辛み、カレー味とも良く合っています。
 それと具は、2枚も入るバラ肉を巻いたチャーシューが、煮豚だと思って齧ったら結構スモーキーだったのにはちょっとびっくり。でもその風味が、ラーメンの中で良いアクセントになっていて、ホロトロかつ肉も感じる食感も良い感じ。それと、茹で?モヤシのシャキシャキ感が、濃いめ重めのスープには良く合います。あと、カレー味にもかかわらずたっぷりのネギや、更にはワカメも違和感なくまとまるのは、スープがちゃんとラーメンのスープしているからかなぁ、なんて。
 そして最後は、残ったスープにちょびっとライスを投下。当然スープはカレールーとは違いますが、これはこれで合っているというか、最後の1粒まで夢中になって食べてしまいました。

 というわけで、美味しくいただき、とても満足いたしました。実はカレーラーメンという品だけなら、栃木県内にもあるCoCo壱番屋で(私の味覚だと)結構美味しいのを食べることができるのですが、北海道まで来ていただくのは格別というか、いつかまた、今度はバイクで渡道した時にでも、室蘭、そして苫小牧と食べ歩きするのも楽しそうですね。
 ごちそうさまでした。

令和5年1月訪問

北海道室蘭市 ポッポ家

 北海道汽車旅の初日。今回の旅で唯一、早い時間に宿に入れる=宿泊地で飲み食いできるチャンスがあるのが、初日の宿泊地である室蘭市。ですが、列車が定刻の約10遅れで東室蘭駅に到着した頃には、寒波が来ている影響か、風雪共に結構な強さに。
 でも、このチャンスを逃すと勿体無いと思い、宿にチェックインを済ませると夜の街へと。ただし前述の状況でもあるので、幾つか事前に調べておいたお店の中から、宿に近いこちらへとお伺いすることにしました。

 見知らぬ土地で、見知らぬ居酒屋の縄のれんを素面でくぐるのは、個人的には結構勇気が要るのですが、えいやっとばかりにお店に入ったところ、カウンターの中には店主さんと思しき年かさの男性が1人。そしてカウンターには、店主さんと顔見知り、もしくは常連さんと思しき年かさの2人組。
 店主さんに(一見客の)一人だけど大丈夫かと尋ねる、はじめてのお店での儀式を無事クリアし、コートを脱いでカウンター席に座ることができました。

【ビール 600円】
ビール 600円

 外は寒いけど店内はとても暖かいし、喉も乾いていたので、とりあえず(生)ビールを頼み、あとは、壁に掛けられた「本日のおすすめ」のホワイトボードと、壁に貼られた短冊、カウンターに置かれたお品書きから適当に頼もうとしたものの、天候のせいか品切れも多く、選択にちと苦労。それでも、当地っぽい品を中心に、何品かいただくことが出来ました。
 で、以下はいただいた順に。

【こまいの煮付 350円】
こまいの煮付 350円

 コマイは、氷下魚という漢字を当てるタラの仲間で、道東の能取湖では冬季、水面に張った氷に穴を開けて釣る穴釣りが趣味として親しまれているようですが、一般的には当地で干物として流通。ちなみに個人的にこれまでいただいたことがあったのも、干物を焼いたものでした。ですが、当地では、それを煮付けにして食べるというのは、この品で初めて知ったというか。
 で、干物のコマイは若干クセのある香りが特徴的なところ、こちらの煮付けは、上手に煮てあるのか、その香りはあまり感じられず、棒鱈を煮たような良い香りが。
 味付けは醤油ベースですが上品で、肉の繊維感はありつつもホロホロと崩れる身と、トロトロの内蔵(白子?)っぽいところが何とも味わい深かったです。これは後述の燗酒がバッチリでしたが、ご飯でもいけそうですね。

【マフラー 330円】
マフラー 330円

 壁の短冊に書かれた「マフラー」という文字を見て???となり、店主さんに尋ねたところ、冷蔵庫から出して見せてくれたのが、さつま揚げのような練り物。後で調べたところ、北海道の一部では、細長い形状のさつま揚げを首に巻くマフラーに見立ててこう呼ぶらしいですね。(ズバリそういう商品名で売られているものもありました。)せっかくなので注文すると、焼台で軽く炙っての登場となりました。
 早速熱々をいただくと、歯応えは強めで、タマネギっぽい風味と甘味が効いています。また辛子が添えられていて、それとの相性もなかなか。更に醤油をちょっと垂らすと、味が引き締まります。

【日本酒(銚子大)1.7合 930円】
日本酒(銚子大)1.7合 930円

 最初に頼んだビールも尽きたので、日本酒を注文。すると店主さんが、この中から選んでと、4種類くらい一升瓶を見せてくれました。で、中には全国的に流通している銘柄もあったのですが、せっかくなので「北海道で作っているお酒を」を頼んだものの、銘柄をメモするのを忘れてしまったという。
 でも、その燗酒は、辛口でスッキリした飲み口が悪くなかったです。

【精肉 160円×2本】
精肉 160円×2本

 当地というか、室蘭で焼き鳥といえば、豚肉を串に挿して焼いたもの。っていうか、北海道なら函館のハセガワストアで売られている焼鳥弁当が有名ですが、埼玉県の東松山市など、豚肉の串焼きを「焼き鳥」と称するところは全国的に結構あるんですよね。それでお品書きには、好物の内臓系もあったものの、この日は精肉しかないとのことで、それを2本注文。
 で、しばらくして、タレがたっぷり絡んだ状態で登場しましたが、このタレが醤油ベースで甘みが強めの甘辛味で、そこがまた当地っぽく感じたというか。また、これにも辛子が添えられていましたが、当然その相性や良し。

【宗八 500円】
宗八 500円

 ソウハチ(宗八)は、カレイの仲間で、北海道では比較的小型のものが干物としてよく食べられている印象。っていうか、北海道以外では、ソウハチっていう呼び方を聞いた記憶がないんですが、私が無知なだけだったりして。
 それでこちらのは、一夜干し?を焼いたもの。カレイの仲間特有の、どこか藁っぽい風味は干物にしても健在ですが、それも個性の範疇で、身はホクホクと骨離れも良く、味もしっかり。

 というわけで、どれも美味しくいただき、本当はお銚子もう1本くらい追加したいところだったのですが、近い距離とはいえ宿まで雪の中を帰ることを考えて自重。それでも、とても良い時間を過ごさせてもらいました。
 ごちそうさまです。

令和5年1月訪問

北海道上磯郡木古内町 キッチン キーコ (道の駅みそぎの郷きこない内)

 1月も下旬に入ったこの日。JRの大人の休日倶楽部パスを使って、5日間の北海道汽車旅へと。といっても、例によって乗り鉄合宿というか、この5日間で、前回の渡道時と合わせて北海道内の鉄道(JR、第3セクター、市営)全線に乗ろうという阿呆な旅なのですが、はじめての北海道新幹線で道内へと入り、最初の下車駅が木古内駅。
 ここから、第3セクターの道南いさりび鉄道に乗るのが、この旅最初の目的で、実は前回と同時にも乗っているものの、その年の秋に始まった鉄印及び鉄印帳イベントの関係で、再度乗る必要に迫られたという。で、その前に、終点の木古内駅に隣接する、道の駅みそぎの郷きこないで腹ごしらえ。実は前回乗ったと時もこちらで昼食をいただいたので、その時以来の再訪となりました。

 それで今回いただいたのが、道の駅みそぎの郷の「みそぎ」というか、その元になった寒中「みそぎ」の名前を冠した、みそぎそば。(ちなみに、みそぎうどんもあります。)お品書きの写真でわかってはいましたが、実際には揚げ玉の入った、いわゆるたぬきそばですね。

【みそぎそば 360円】
みそぎそば 360円

 で、早速ツユからいってみたところ、東日本・北日本的濃口醤油が立った味付けかつフードコート的な万人向けの味わいながら、心なしか昆布っぽい旨味が強いような。あと、味付けが若干濃いめに感じるのは、当地向けのチューニングでしようか。(北海道って、個人的に、味付けがわりと濃いめな印象です。実際は違っていたら申し訳ない。)
 ソバは湯がき時間からして冷凍でしょうか?(これまた違っていたら申し訳ない。)口当たりのツルツル感がと噛んだ時の歯応えがやや強く感じたものの、生麺っぽさもあり悪くないというか。
 そして揚げ玉は、惜しげもなくたっぷりと入るのが嬉しいですね。あと、以前こちらでいただいた塩ラーメンにも入っていたピンクの鳴門がこちらにもあしらわれていましたが、ご当地食材なんですかね。

 というわけで、美味しくいただいたのですが、たこザンギとか他にも食べたい品があったものの、時間の関係でソバだけにしてしまったのは勿体なかったなぁ、と。なのでいつかまたの機会にとは思いますが、生きているうちに、またここまで来れるかなぁ、とも。
 ごちそうさまでした。

令和5年1月訪問

栃木県矢板市 らぁ麺屋 麺処 花火 【移転前店舗(現:麺処 一心)】

 こちらのお店は、レギュラーメニュー以外にも、限定メニューを積極的に出されていて、それも楽しみになっている今日この頃の私ではありますが、この日もそんな感じでお店のSNSを見て明日の限定メニューをチェックしていたところ、何と、「背脂煮干し」という文字が。
 実はここ暫く前から、個人的に煮干し出汁のスープに背脂という組み合わせが殊の外好きになっていて、それがこの花火さんでもいただけるとなれば、もう、行くしかないでしよう!そんなわけで、1月半ばの土曜日の朝。ウキウキしながらクルマでお店へと向かいました。

【背脂煮干しそば 970円 + 那須御養卵の味玉 120円】
背脂煮干しそば 970円 + 那須御養卵の味玉 120円

 それでその、背脂煮干しそば。
 まずはレンゲでスープからいってみたところ、これが、もう!しっかりと風味と旨味は出てるけけどクドくなりすぎない出汁加減に、適切に調理された背脂の甘い風味、そしてコクとコッテリ感が加わって、更に醤油ダレがバシっと効き味に芯を通す感じが、何とも良い感じです。加えて、白ネギ、青ネギ、紫タマネギといった3種類のネギが風味と味を引き締め、スープの中で適度にバラける(まさしく)バラ海苔の香りがベストマッチ!もう、何も言うことはございません。
 また麺は、こちらのお店では個人的にお初の、平打ち太縮れ麺。スープとの相性はバッチリで、ピロチュルっとした若干柔らかめの食感が、個人的には好みですね。
 そして、しっとりして肉の味も楽しめるレアチャーシューや、しっかり調理されたメンマ、更に追加した玉子自体の味が濃くて固まり加減味加減共にバッチリな味玉といった具たちもいつものクオリティで、何ていうか、それらがまとまった一杯は、しっかりと、「花火の背脂煮干ラーメン」になっていました。

 というわけで、美味しくいただいて大満足だったのですが、これでまた、お気に入りの限定メニューが1つ増えてしまいました。次にお伺いする時、どの品をいただこうかという嬉しい悩みが、また深くなってしまいますね。
 ごちそうさまでした。

令和5年1月訪問

栃木県塩谷郡高根沢町 麺処 いろ葉

 この日は、珍しいことに何だか塩ラーメンな気分。(袋麺の場合は、某一番の塩味一度なんですが。)しかし、平日だと行けるお店も限られているからどうしようかなと諦めかけたところ、いつも背脂煮干ばっかり食べてたのでパっと思い浮かばなかったこちらのお店にも、塩ラーメン、あるじゃないですか。この日に居たところからなら何とかなりそうだったので、午前中の仕事が終わり次第、風のように烏山街道を走ってお店へと。
 幸い、駐車場も1、2台分空いていて、更にはちょうど何組か退店するタイミングと重なったこともあり、すんなり店内に。このあたり、実はこの日も時間との戦いで運が悪ければここまできて諦めるしかなかったのでラッキーでした。
 あとは、券売機で食券を購入してカウンター席に着席。店主さんたちのキビキビした調理を眺めつつ待つこと少しで、食べたかった塩ラーメンとご対面です。

【塩ラーメン 750円 + 味玉 100円】
塩ラーメン 750円 + 味玉 100円

 まず見た目的に、この季節限定の柚子の皮の小片が載っているのが嬉しいですね。もちろんその香りも食欲を唆るものの、丼に顔を近づけた時に印象的なのは、スープからの出汁素材の掛け合わさった風味と、麺からの全粒粉的香り。
 それは、スープを口に入れても同様で、香りと共にじんわり、しかし深い旨味が国の中に広がり、これが、もう。味付けというか塩加減もバッチリです。
 次にツルッとした口当たりの麺を啜れば、こちらも香りと共に、麺自体のしっかりした味が広がり、これが、また。シコシコっとした噛み応えも良いですね。
 また、具の方も抜かりがないというか、バラ肉のチャーシューはホロトロ感と味加減が、太めのメンマも柔らかめの歯応えと味加減がどちらも良い感じだし、追加した味玉は、醤油っぽい風味が逆にアクセントとなって、ゼリー状の黄身までしっかり染みた味がこれまた良いですし。あと、ネギが偉大というか、この風味があってこそ、スープと麺の風味に調和が取れるというか。

 というわけで、美味しくいただいたのですが、いつもは背脂煮干だけど、たまには塩も悪くないなぁと、改めて思った次第です。
 ごちそうさまでした。

令和5年1月訪問

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馬 たひお (@uma_tahio)
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栃木県のちょいと北の方に住んでいるアラフィフのオッサン。
ラーメン・そば・うどんなどの食べ歩き、乗り鉄、競馬の旅打ち、モータースポーツ観戦、PC自作など嗜んでいます。

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