たひお備忘録

趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

東武鉄道とJRを使って日光往復 【令和3年1月】

日光駅に停車中の「いろは」

 1月下旬の日曜日。ふと思い立って、東武鉄道とJR日光線を使って、日光まで往復してきました。


 栃木県内はもとより、国内屈指の観光地である日光。
 そのアクセスは、明治23年(1890年)に日本鉄道、後に国鉄を経て現在のJR日光線が開業したあと、昭和4年(1929年)に東武鉄道に東武鉄道が開業。以来、昭和の中頃くらいまでは、両者で熾烈な旅客獲得競争が繰り広げられてきました。
 その後の昭和末期、国鉄は首都圏から日光への直通優等列車を廃止したものの、東武鉄道は、デラックスな車両による特急列車の運転を継続。平成に入ると、国鉄から変わったJRが、東武鉄道に乗り入れる形で直通運転を復活させ、同時に東武鉄道の特急用車両も、JR路線に乗り入れるようにもなりました。

 もっともこれは、国外からの来訪者を含む対東京圏に限ってのことで、栃木県内、特に県央から県北にかけては、わざわざ鉄道を使って日光に行く人がいるかどうか。少なくとも、私のまわりには誰もいなかったりして。
 鉄道に乗ることを趣味としている私にしたって、公私に渡って何かと機会が多かった日光に行く際は、自動車免許を取って以降自家用車一択。最後に鉄道で行ったのは、まだ高校生の頃だったんですよね。

【某駅に入ってくる宇都宮行き普通列車】
某駅に入ってくる宇都宮行き普通列車

 で、もう一度鉄道で行こうと常々思いつつも果たせず今に至るわけですが、それではいかんということで、この日の朝、ちょっと遅い時間に、自宅の最寄り駅からJR東北本線の普通列車に乗って、とりあえず宇都宮駅まで。

【いろり庵きらく宇都宮店の朝食そば+ちくわ天(390+130円)】
いろり庵きらく宇都宮店の朝食そば 390円いろり庵きらく宇都宮店のちくわ天 130円

 宇都宮駅で改札口から出たあと、まずは東西自由通路にあるいろり庵きらく宇都宮店で、そばの朝食を。
 つゆの出汁はそんなに主張せず、醤油もそんなに強くなく、若干甘めにバランスされた万人向けの味付けですが、蕎麦が生麺だったり、追加したちくわ天は衣がサクサクだったりと、かつてのJR東日本グループ某店から比べて格段の進歩を遂げているというか、普通に美味しくいただけるようになっています。

【東武宇都宮駅入口付近】
東武宇都宮駅入口付近

 その後、再び改札口に入るのではなく、駅前のバス乗り場から関東自動車の路線バスに乗って、東武駅前停留所まで。この日は時間に余裕があったので、往路は東武鉄道に乗って行こうかと。
 JR日光線なら宇都宮駅から直接日光に向かうところ、東武鉄道だと一度新栃木駅まで南下してからじゃないと日光に向かうことができないので、例えば、何かの理由で自家用車が使えない時でも、このルートで行くことはまず考えられないのですが、今回は「乗る」ために行くということで。
 それでバスを降り、小雨で足元が濡れている中、東武馬車道通りを歩いて東武宇都宮駅へ。

【東武宇都宮駅の駅名標】
東武宇都宮駅の駅名標
【東武宇都宮駅に停車中の南栗橋行き普通列車】
東武宇都宮駅に停車中の南栗橋行き普通列車

 駅に入ると、ホームには、10時20分発の南栗橋行き普通列車が停車中。ここから先、(特急列車に乗らず)普通列車を使う限り、次の10時51分発に乗っても、東武日光線への乗り継ぎの関係で、東武日光駅に到着する時刻は変わらないのですが、とりあえず乗ってしまうことに。

 それでこの(東武鉄道)宇都宮線。
 蛇足ながら路線の説明をここで少々させてもらうと、新栃木駅を起点に終点の東武宇都宮駅を結ぶ24.3kmの路線で、起点駅と終点駅を含む駅数は11駅。昭和6年(1931年)開業時から電化されていますが、全線単線となっています。
 それと、前回この路線に乗った時に乗車した特急しもつけ号は、昨年(令和2年)4月に新型コロナウイルス感染拡大の影響で運休となり、そのまま6月に廃止。ですがその時のダイヤ改正で、それまで新栃木駅-東武宇都宮駅間だった普通列車の運転区間が、(東武鉄道)日光線の南栗橋駅まで拡大。更に車両も、従来のものから、元々は地下鉄日比谷線との直通運転に使用された20000系電車を改造した20040系電車に置き換えられました。

【東武宇都宮駅-南宇都宮駅間】
東武宇都宮駅-南宇都宮駅間

 そんなわけで、ホームに停まっていた、4両編成の20040系のうち、前から2両目の24111という車両に乗車。他に数人の乗客を乗せ、定刻に東武宇都宮駅を発車。宇都宮線は、今を去ること30数年前に初めて乗った時以来、個人的には駅間距離がとても短い路線という認識で、実際この列車も、「ひぃぃぃぃぃ~っ」というVVVFインバータの制御音を鳴らしつつ加速するとすぐに惰行に入って次の駅に停車するという按配です。

【おもちゃの町駅停車】
おもちゃの町駅停車
【新栃木駅停車】
新栃木駅停車

 しとしとと雨が降る中、駅ごとに僅かな乗客の乗り降りを繰り返しつつ列車は進み、車窓は宇都宮の市街地から、見慣れた北関東の水田と建物が入り混じった景色になって暫く行くと、新栃木駅に停車。
 本来ならここで(東武)日光線へと乗り換えるのですが、先述のとおり次の東武日光行きまで時間が有り余るので、時刻表を調べたところ、この2つ先の新大平下駅まで行っても、予定している日光線の列車に乗ることができる模様。その分、運賃はかかりますが、こんな機会でないと乗り降りしないような駅なので、行ってみることに。

 で、また蛇足ながら、ここでこれから乗ることになる東武鉄道日光線の説明をさせてもらうと、東武動物公園駅を起点に東武日光駅までの94.5kmを結ぶ路線で、起点駅と終点駅を含む駅数は26駅。全線複線で、直流電化されています。
 またその歴史ですが、全線開業は昭和4年(1929年)10月のこと。当時から全線複線電化されており、初代の浅草駅(現在のとうきょうスカイツリー駅)から東武日光駅まで、電車による直通運転がなされたのですが、当時、電車を使った長距離の運転は、国内ではあまり例がなかったそうで。
 それで冒頭でも書いたとおり、開業以降昭和の中頃くらいまでは、国鉄日光線と熾烈な旅客獲得競争が繰り広げられ、5700系や1720系「DRC(デラックスロマンスカー)」など、当時の水準としてはとても豪華な車両を投入。現在も、100系「スペーシア」や500系「リバティ」などを使った特急列車が多数運行されています。
 またかつては、東武日光駅前から路面電車(日光軌道線)、ケーブルカー(日光索道鉄道)、明智平ロープウェイを介して、いろは坂上の展望台へと至るルートを有していましたが、路面電車とケーブルカーは廃止になり、現在は路線バスがその区間を結んでいます。

【24111の車内(新大平下駅到着間際)】
24111の車内(新大平下駅到着間際)

 話を戻して、新栃木駅から東武日光線に入った車内は、新栃木駅と次の栃木駅までで殆どの乗客が降りたため、車内はガラガラに。
 そして列車は定刻の11時7分、新大平下駅に到着。ここでしばらく停車する間に、上りの特急スペーシアきぬが追い抜いていきました。

【新大平下駅に到着した南栗橋行き普通列車】
新大平下駅に到着した南栗橋行き普通列車

【新大平下駅西口の駅舎】
新大平下駅西口の駅舎
【新大平下駅の駅名標】
新大平下駅の駅名標
【新大平下駅のホーム】
新大平下駅のホーム

 新大平下駅は、島式ホーム2面4線を持つ地上駅。日立の白物家電を作っている日立グローバルライフソリューションズ栃木事業所(旧日立製作所栃木工場)に隣接していて、そのためかつては貨物用の引き込み線があったり、現在でも駅本屋の西口駅舎に加えて工場側の駅東口にも駅舎があるという構造になっています。
 で、まずは一度西口の改札口から出て、その際、ICカードで運賃を精算。小雨が降る中、駅舎をカメラに収めてから再び改札口を通って、今度は次に乗る列車が到着する下り線側のホームへ。
 それにしてもこの新大平下駅。なんとなく来たわりには、ホーム基部が大谷石造りだったり、2つのホームにかかるクラシカルな屋根のそれぞれ形状が違ったりと、(失礼ですが)以外と見どころがあったというか。

【新大平下駅に入ってくる東武日光行き区間急行列車】
新大平下駅に入ってくる東武日光行き区間急行列車
【誤乗防止用の車内行先表示器】
誤乗防止用の車内行先表示器

 そうこうしているうち、定刻の11時18分より2分ほど遅れて、11時19分発の日光行き区間急行列車が到着。
 その車両は、昨年7月に東武鉄道の鬼怒川線から野岩鉄道、会津鉄道などを乗った時にも乗車した、東武鉄道6050系電車の4両編成。主に日光線や鬼怒川線、そして鬼怒川線が相互乗り入れを行っている野岩鉄道、会津鉄道で使用される2両編成の直流電車で、モーターの制御方式は今やだいぶ懐かしい存在となった抵抗制御。鋼製20m級の車体片側に両開き扉を2つ持ち、車内は扉付近と車端部以外はボックスシートがズラっと並び、運転台直後の仕切壁上部にある誤乗防止用の車内方向幕が特徴的な、個人的にはとても好きな形式の車両です。
 それとちょっとマニアックな話ですが、この6050系は、6000系という旧来あった車両の車体を更新したものと、後に足回りを含め完全に新造したものの2グループに分けられます。それでこの2両編成×2本の4編成は、後部の2両編成(6172F)が昭和61年(1986年)に製造された車体更新車、乗車した前から2両目のモハ6174を含む2両編成(6174F)が完全新造車という組み合わせでした。もっとも、新造車と言っても、製造されたのは昭和63年(1988年)と、それから三十有余年経過しているわけですが。

【栃木駅-新栃木駅間】
栃木駅-新栃木駅間

 それで大平下駅から乗り込んだのは、私一人。車内は、ボックスシート、ロングシートの所々に乗客が点在していて、次の栃木駅やその次の新栃木駅で若干の乗車はあったものの、基本的にはあまり変わらずという感じですが、どの車両にも、大きな声で喋ってるグループ客が1組以上はいるようです。

【新栃木駅-合戦場駅間】
新栃木駅-合戦場駅間
【楡木駅-樅山駅間】
楡木駅-樅山駅間
【新鹿沼駅停車中】
新鹿沼駅停車中

 列車は新栃木駅を出ると、右手に南栗橋車両管区新栃木出張所をかすめて進み、合戦場(かっせんば)駅に停車。大永3年(1523年)、駅の北東約400mのところある標茅が原(しめじがはら)において、下野国都賀郡皆川にあった皆川城主の皆川宗茂と、宇都宮城主の宇都宮忠綱が戦い、宗茂が討ち死にしたものの、小山氏、結城氏の援軍を受けた皆川勢が宇都宮勢を撤退に追い込んだ河原田合戦にちなんだ地名、そして駅名だそうですが、駅付近は住宅地という感じで、車窓からその面影を偲ぶことはできませんでした。
 その次の家中駅、東武金崎駅も、歴史的な事象に由来する駅名。
 鹿沼市に入って、楡木駅、樅山駅と、名前に樹木が入っている駅名が続きますが、そういえば鹿沼市は木工がとても盛んなところでしたね。もっとも古来、樅山の「もみ」は、樅の木の樅ではなく、籾殻の「籾」という字だったそうですが。
 そして次の新鹿沼駅では、わりとまとまった降車がありましたが、8分停車する間に、後から到着した特急スペーシアきぬがわ3号が先に発車していきました。

【北鹿沼駅-板荷駅間】
北鹿沼駅-板荷駅間
【板荷駅付近】
板荷駅付近

 鹿沼駅を出発してほどなくすると、線路の周りの平地が狭くなり、次の北鹿沼駅過ぎると、狭い平地や少し離れた山肌に、雪が薄っすらと積もるように。このあたり、先述のとおり昨年7月にも通っていますが、やや退屈な見慣れた北関東の景色も、雪さえあれば違って見えるというか。
 このあたりから、車窓はどんどん山がちな景色となり、次の板荷(いたが)駅は、駅名を取った板荷という地名の由来が、木工の街、鹿沼らしく「木材の集まるところ」という意味だそう。もっとも板荷には、「板のように切り立った崖があった」という意味もあるそうで、実際、駅に西側には、なかなか見事な景観の川化(かわばけ)山の、切り立った峰というか岩場が聳え立っています。

【板荷駅-下小代駅間】
板荷駅-下小代駅間
【明神駅-下今市駅間】
明神駅-下今市駅間

 板荷駅を出た列車は、暫く行くと昔の城の切通のようなところを抜け、行川を渡って日光市に入ると下小代駅に停車。このあたり、日光市と言っても、平成の大合併前は今市市だったところで、蕎麦や杉線香造りが有名。そういえば、かつてはどちらも水車を使ってましたね。
 それでここからはこの行川が作った狭い平地を進みますが、次の明神駅では、反対方向のホームにカメラを構えている鉄道マニアと思しき人が2名。雪景色を撮りに来たのか、珍しい列車を撮りに来たのか。ここで反対方向の列車とすれ違いをして発車。
 杉の人工林を抜け、日光宇都宮道路の下をくぐると例幣使街道の杉並木が左手に見え、JR日光線をオーバークロス。暫くして旧日光街道の杉並木と立体交差すると、鬼怒川線が分岐する下今市駅に到着。ここで乗客の大半が降り、代わりに乗る人がわずかにという感じで。

【上今市駅-日光駅間】
上今市駅-日光駅間
【東武日光駅手前】
東武日光駅手前

 ここから先は、今を去ること三十有余年前。確かまだ高校生だった頃に、今回と逆方向となる東武日光駅から乗って以来となる区間。当時は、車体だけ新しくした吊掛駆動の電車がゴロゴロという音を響かせて走っていましたっけ。
 で、列車は大谷川が作った広めの平地を進みますが、車窓には杉の人工林と日光街道の杉並木があって、見通しは効かない感じ。それが開けると左手にJR日光線が見え、その終着駅である日光駅から先に伸びる引込線をまたぐと、定刻の12時35分より少し遅れて、終点の東武日光駅へと到着しました。

【東武日光駅に到着した区間急行】
東武日光駅に到着した区間急行
【東武日光駅の駅舎】
東武日光駅の駅舎

 前回東武日光駅を訪れたのは前述のとおり三十有余年前のことですが、今回初めて東武日光駅で列車を降り、改札口から駅舎内に入ったところ、当時と変わっていない筈の特徴的な山小屋風の駅舎は、ここから初めて列車に乗ったその時の印象や、その後、所用でこのあたりに来て何度となく外から眺めていた時よりも、(駅舎の)中がだいぶ狭く感じました。

【いただいた蜂蜜ソフトクリーム(320円)】
いただいた蜂蜜ソフトクリーム(320円)
【東武鉄道日光軌道線100形電車】
東武鉄道日光軌道線100形電車

 で、その駅舎を出てから真っ先に向かったのは、駅前広場に沿って並ぶ商店街の一角にある、杉養蜂園日光東照宮店。ここで以前、何故かいきなりだんごを売っていたのですが、それをお目当て(というか、今回、日光まで来た一番の目的と言っても過言ではないかもしれませぬ。)にしていたところ、残念ながら現在は取扱を終了してしまった由。代わりにそこで蜂蜜を使ったソフトクリームを買い求め、昨年(令和2年)の3月、駅前広場の一角に里帰りした、かつて東武鉄道日光軌道線を走っていた100形という路面電車を眺めつついただきましたが、蜂蜜の風味が何とも良かったです。

【JR日光駅の駅舎】
JR日光駅の駅舎
【JR日光駅の駅舎内】
JR日光駅の駅舎内
【JR日光駅の貴賓室入口(ホーム側)】
JR日光駅の貴賓室入口(ホーム側)
【JR日光駅の駅名標】
JR日光駅の駅名標

 その後、東武日光駅前から線路に沿って歩き、JRの日光駅へと。程なくして、「ネオ・ルネサンス様式のハーフティンバー様式木造洋風建築2階建て(ごめんないさい。この説明、ウィキペディアの記述をコピーしただけです。)」という、大正元年(1912年)に完成したクラシカルな駅舎が見えてきました。
 で、この駅舎。前述の、私が初めて国鉄だったかJRだったか(ちょうど微妙な頃だったんです)日光線に乗った時から変わっていない筈で、だとしたら自分だけ歳を取ったような感慨でも覚えそうなのですが、平成21年(2009年)に「レトロ調」に改装されたり、平成29年(2017年)に運行を開始したJR東日本の豪華列車「TRAIN SUITE 四季島」の停車駅にするためにリニューアルしたおかげか、駅舎の内外共に妙に小綺麗というか、テーマパーク内にある建物っぽい印象。なので、感慨を覚えるというよりも、別の駅舎を見ているような気持ちになりました。

 それでこれら乗るJR日光線について、また蛇足ながらここで少々。
 JR日光線は、宇都宮駅を起点に、終点の日光駅までの間40.5kmを結ぶ路線で、起点駅と終点駅を含む駅数は7駅。全線単線ですが、直流電化がなされています。
 開業は、この記事の冒頭でも書いたように、後の国鉄(JR)東北本線などを敷設した日本鉄道によって、明治23年(1890年)8月に。それが明治39年(1906年)に買収によって国有化され、明治42年(1909年)には路線の名称が日光線と定められました。
 また先述のとおり、昭和のはじめに東武鉄道日光線が開業して以来、昭和の中頃までは熾烈な諸各獲得競争が繰り広げられ、国鉄も対抗上、キハ55系気動車や157系電車といった新製車両を、首都圏からの直通列車である準急日光に投入。ちなみにこのことから、両形式は「日光型」とも呼ばれました。
 ですがその後、首都圏からの直通列車は165系電車を使用した急行日光だけとなり、特急用車両と遜色ない車内設備を持つ157系電車から比べるとグレードダウンした感も。更には、昭和57年(1982年)6月の東北新幹線開業を期に急行日光も廃止されてしまいました。
 で、昭和の末から平成の終わり頃にかけては、首都圏からの観光客を運ぶのではなく地域輸送を担う路線へと変わったJR日光線ですが、近年は前述のとおり平成29年(2017年)に運行を開始したJR東日本の豪華列車「TRAIN SUITE 四季島」の停車駅となったり、また平成30年(2018年)にJRと地元のタイアップで開催された「「本物の出会い 栃木」ディスティネーションキャンペーン」に合わせて205系電車を改造した観光用列車「いろは」の運行が開始されるなど、再び観光路線としての取り組みが行われています。

【日光駅に入ってくる折返し宇都宮行き普通列車となる「いろは」】
日光駅に入ってくる折返し宇都宮行き普通列車となる「いろは」
【「いろは」(クハ205-603)の車内】
「いろは」(クハ205-603)の車内

 そんなJR日光線ですが、今回は13時10分発の宇都宮行き普通列車に乗って帰ることに。それでこの列車に使用されているのが、205系電車600番代Y3編成の「いろは」。実は今回、この車両に乗れるようスケジュールを組んだんですよね。
 現在JR日光線で全列車に使用されている205系電車の600番代は、元々は京葉線と川越線で余剰になった205系電車を東北本線・日光線用に改造した4両固定編成の電車で、平成25年(2013年)3月のダイヤ改正から投入。そのうちのY3編成1本を、先述のとおりディスティネーションキャンペーンに合わせて改造したのが「いろは」で、片側4扉だった車体を中間の2扉を埋めて2扉し、ロングシートだった車内も2人がけもしくは1人がけの座席を向かい合わせたボックスシートにしたり、大型の荷物置き場を新設したりと観光用の車両に仕立て直したもの。
 1編成しかないので(車両の定期)検査時などは走れません(一般用車両で代走)が、JR東日本の公式サイトでは、その運行予定を見ることができます。

【日光駅に停車中の「いろは」宇都宮行き普通列車】
日光駅に停車中の「いろは」宇都宮行き普通列車

 列車の写真を撮ったあと、先頭の4号車の、進行方向左側の1人がけボックスシートに乗車。せっかくの「いろは」ですが、このご時世のおかげか、1両あたり数人乗るか乗らないかという乗車率で日光駅を発車しました。

【日光駅-今市駅間】
日光駅-今市駅間

 まずはところどころ、日光街道の杉並木を眺めつつ列車は進みますが、この日光街道、個人的にクルマで何度も通ったことがあるため、景色としての新鮮味は正直微妙。そのうち、旧今市市の市街地へと列車は入り、今市駅到着。日光市役所もある(平成の大合併後の)日光市の中心とも言えるところですが、乗客の乗り降りなく列車は発車。

【今市駅-下野大沢駅間】
今市駅-下野大沢駅間
【下野大沢駅-文挟駅間】
下野大沢駅-文挟駅間
【文挟駅-鹿沼駅間】
文挟駅-鹿沼駅間

 その後、例幣使街道と平面交差して、東武鉄道日光線や国道121号、日光宇都宮道路と立体交差しつつ、水田と杉の人工林の織りなす景色の中に。もっとも、その杉林のお陰で見通しがあまり利きませんが。そして進むに連れ、景色から雪が少なくなって鹿沼駅の手前でとうとう全く見えなくなりました。
 一方車内は、乗客が殆ど増えないまま進んできましたが、鹿沼駅では、老若男女のかなりまとまった乗車が。通路を挟んだ反対側に座った若い男性の二人組からは、強すぎる香水の匂いが漂ってきます。

【鹿沼駅-鶴田駅間】
鹿沼駅-鶴田駅間
【鶴田駅-宇都宮駅間】
鶴田駅-宇都宮駅間

 このあたり、駅間は農地と宅地が混在するお馴染みの景色となり、次にの鶴田駅は、駅の周りが比較的新しい住宅地に囲まれている状態。それでこの鶴田駅、駅から近いところにある富士重工の工場で作られたディーゼルカーが、引き込み線を通って日本全国へと旅立っていったのは、もう昔のことになってしまいましたね。
 その鶴田駅でも乗客を増やした後は、栃木県内で屈指の偏差値を誇る栃木県立宇都宮高校(通称:うたか)をかすめ、切り通しを抜けると東北本線と合流。その手前の高台にあるのが宇都宮グランドホテルで、今からン十年前、この近くに住んでいたあの娘は、今、何してるんだろうと。
 そんな傍から見れば少々アレな思い出が蘇ったところで、列車は宇都宮駅に到着。

【宇都宮駅の駅名標(5番線ホーム)】
宇都宮駅の駅名標(5番線ホーム)
【コンコースにあった「いろはを模したベンチ」】
コンコースにあった「いろはを模したベンチ」コンコースにあった「いろはを模したベンチ」 
【宇都宮駅に停車中の「いろは」】
宇都宮駅に停車中の「いろは」

【宇都宮駅に入ってくる黒磯行き普通列車】
宇都宮駅に入ってくる黒磯行き普通列車

 宇都宮駅からは、14時17分発の黒磯行き普通列車に乗り換えて、自宅の最寄り駅まで帰りました。

旅程とか

旅程

  |JR東北本線
  |634M
  |普通
 09:41
宇 都 宮
 
  |関東自動車
  |バス
  |
 
東武宇都宮
 10:20
  |東武鉄道宇都宮線・日光線
  |432
  |普通(24111)
 11:07
新大平下
 11:19
  |東武鉄道日光線
  |51
  |区間急行(モハ6174)
 12:35
東武日光
 
  |徒歩
  |
  |
 
日  光
 13:10
  |JR日光線
  |846M
  |普通(クハ205-603)
 13:51
宇 都 宮
 14:17
  |JR東北本線
  |652M
  |普通(クハ204-608)

運賃等

東武鉄道運賃 東武宇都宮-新大平下(IC) 471円
東武鉄道運賃 新大平下-東武日光(IC) 733円
JR運賃 日光-宇都宮 730円
(合計 1934円)

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馬 たひお (@uma_tahio)
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ラーメン・そば・うどんなどの食べ歩き、乗り鉄、競馬の旅打ち、モータースポーツ観戦、PC自作など嗜んでいます。

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