趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】
今年は世界的な新型コロナウイルス感染症流行のお陰で、世界的なレースでも、5月に予定されていたF1世界選手権第7戦モナコグランプリが中止、同じく5月に予定されていた第104回インディ500マイルレースが9月に延期、6月に予定されていた第88回ル・マン24間レースが9月に延期になるなど、各カテゴリーとも軒並み大きな影響を受けています。
一方、国内で行われる選手権レースも日程が大幅に変更に。スーパー耐久シリーズについては全6戦のレース数は変わらないものの、開幕戦が3月から9月になったうえ、最終戦も年をまたいだ来年1月に。SUPER GTについては当初、海外2戦を含めた全8戦だったものが国内のみ8戦となり、開催サーキットも富士、鈴鹿、もてぎに限定し、開幕戦が4月から7月変更、更に前半4戦は無観客開催になりました。そして全日本選手権スーパーフォーミュラについても、全7戦のレース数は変わらないものの、開幕戦が4月から8月のに変更になった訳なのですが、幸いなことに観客の入場が可能とのことで、その開幕戦が行われるツインリンクもてぎまで行ってまいりました。
今回レースが行われるツインリンクもてぎについては、昨年(2019年)のSUPER GT最終戦を観戦した時の記事に書いたので、この記事では、全日本選手権スーパーフォーミュラについて。
それでまずは、「スーパーフォーミュラ」とはなんぞや、というところからですが、そのうちの「フォーミュラ」、英語で書くとformulaという単語を辞書で調べると、式、公式、定型句、決まり文句などという訳が出てきます。で、formulaはモータースポーツの世界だと、規格という意味で用いられ、Formula One(フォーミュラ1)の略語が、世界の4輪レースの頂点という人もいる「F1」。それでこのF1のマシンのように、1人乗りで、タイヤとコックピットがむき出しの(屋根がない)レーシングカーのことを「フォーミュラ(カー)」と、少なくとも日本では言ったりします。(似たような意味を指す「シングルシーター」とか「オープンホイール」とかまでいくと面倒なのでここでは省略。)
このF1は、世界自動車連盟(FIA)が規格や規則を定め主催し、世界選手権として行われているのですが、それ以外でも、例えばアメリカ合衆国を中心とした北米大陸(かつては日本など北米以外でも)レースが行われているINDYCAR(インディカー)などがあり、そんななか日本では現在、フォーミュラカーレースのトップカテゴリー(トップフォーミュラ)として行われているのが、「全日本選手権スーパーフォーミュラ」。
F1は現在、参戦する各チームが独自に(パワーユニットを除く)レーシングマシンを自製しなくてはならないため、参加者は「コンストラクター」(製造者)とも呼ばれるのですが、スーパーフォーミュラの場合、シャシー(車体)は選定されたメーカーの1車種を使用し(1社1種なので「ワンメイク」という。)、また使用するエンジンはトヨタとホンダの2社が供給(こちらは複数のメーカーのものを使用できるので「マルチメイク」という。)、タイヤはヨコハマ1社の独占供給(ワンメイク)。シャシーについての全長全幅最低車両重量など数値的な規則についてここでは省略しますが、2019年(平成31年・令和元年)シーズンよりF1同様のコクピット保護システムHaloが装備された、ダラーラ(イタリア)製のSF19にモデルチェンジ。エンジンについてはSUPER GTのGT500クラスと規格的に同じ、排気量2000cc直列4気筒直噴ターボが搭載されています。
そして今年(2020年)のシーズンは、前述のとおりコロナ禍の影響を受け、当初4月5日(決勝)に鈴鹿サーキットで予定されていた開幕戦から5ヶ月近く遅れ、当初8月30日に決勝が行われる第5戦として予定されていたツインリンクもてぎが開幕戦に変更。以降、第2戦が9月27日(決勝)の岡山国際サーキット(当初は第6戦として予定)、第3戦が10月18日(決勝)のスポーツランドSUGO、第4戦が11月15日(決勝)のオートポリス、第5戦と第6戦が12月5,6日の鈴鹿サーキット、そして最終の第7戦が12月20日(決勝)の富士スピードウェイとなりました。また、イベント内でのスケジュールや競技に関する規則も変更され、昨年までは土曜日に予選、日曜日に決勝を行っていたのが日曜日に予選から決勝まで行う(土曜日も走行時間は設けられていますが専有走行と公式練習として実施。)ことに。使用するタイヤも、昨年まではドライタイヤがソフトとハードの2スペック供給、予選・決勝とも2スペック使用義務ありから、1スペックのみの供給となり、ここもてぎに限ってはタイヤ交換義務もなし。(タイヤ交換義務については第2戦から復活しました。)レース距離も昨年の4.801km×52周(もしくは90分)から、35周(もしくは70分)となっています。
ここからは、イベント初日である令和2年8月29日の土曜日の模様を。
当日は自宅からクルマでツインリンクもてぎへと向かい、7時半過ぎに到着。もてぎへはこれまで何度か来ており、場内に入れた時(確か一度だけ場内の駐車場が取れず、どこぞの学校跡?の臨時駐車場に止めてそこからシャトルバスだった覚えが。)は毎回北ゲートから入場していましたが、今回は新型コロナウイルス感染防止対策のため一般客の観戦ゲートは南ゲートが指定となっていました。
【スーパースピードウェイ駐車場】
【スーパースピードウェイから見たコントロールタワー】
それで南ゲートから入り、場内の案内や係員さんの指示に従って向かったのが、今回車を停めるスーパースピードウェイ駐車場。既に10台程度のクルマが停まっていました。それにしても、かつてCART(チャンプカー)やINDYCARが激戦を繰り広げたオーバルコースにクルマを乗り入れるのはとても嬉しい半面、もうオーバルコースを使ったビッグレースが見られないのは、とても残念という気持ちも。で、8時の観戦ゲートオープンまで観客席には入れないので車内で待機。
やがて時刻が8時となったので、階段をえっちらおっちら登ってグランドスタンドに。暦の上では秋になってちょった経ったとて、この日は朝から気温が高かったのですが、更にサージカルマスクを付けたままだと階段を登る程度の運動でもものすごく息苦しくてしんどいことがわかりました。それで今回のレース、土曜日、日曜日ともグランドスタンドは指定席となっているので(昨年観戦したSUPER GTの最終戦は、土曜日が全席自由席、日曜日のみ座席指定だった。)、まずはA指定席の自席に座って一休み。
【今回の席(グランドスタンドA指定席)】
【今回の席(グランドスタンドA指定席)からの眺め】
それで何度も来ているもてぎのグランドスタンドですが、やっぱり、メインストレートやピットがかなり遠いなぁ、と。個人的には、東京競馬場のフジビュースタンドからダートコースや障害コースを眺めているような感覚なんですが。こればっかりは、オーバルコースの内側にロードコースという構造上仕方ないですけど。なので見始めてから慣れるまで若干時間がかかる気がしますが、慣れれば問題なく見られますし、逆に今回の席からはセカンドアンダーブリッジから最終コーナーであるビクトリーコーナーを経て、メインストレートから抜きどころの第1・2コーナーまで広範囲にカバーすることが。(場所によっては第3・4・5コーナーからファーストアンダーブリッジの区間もチラチラとは見えるものの、あくまでそれはおまけ的というか、見られればラッキーというか。)
また、食べ物に困らないというか、逆に何をいただこうか迷うのがグランドスタンド席。グランドスタンドの建物内にある飲食物の売店はもちろん、カフェレストラン オークを始めとする常設店舗の他、イベントごとに臨時出店しているお店も多数。
そんな中、8時30分から15分間、今日決勝が行われるサポートレースのTCRジャパンサタデーシリーズの予選が開始に。ちなみにTCRジャパンシリーズは、TCR規格(FIAグループA規定に準拠した、排気量1750~2000ccのターボエンジン(燃料はガソリン・軽油)を搭載の4・5ドアボディの前輪駆動(FF)車。)のツーリングカーで争われるレース。一部のレースはスーパーフォーミュラと併催され、土曜日、日曜日にそれぞれ決勝戦が行われています。また参加選手はトッププロの出場が制限(FIAカテゴライブの「」プラチナ」「ゴールド」の選手は出場不可。)され、FIAカテゴライブの「シルバー」「ブロンズ」のみ参加が可能で、選総合優勝を争うオーバーオール(クラス)は「シルバー」、その他は「ブロンズクラス」という具合になっていました。
それでその予選。写真は全く撮っていなかったので結果だけ簡単に書くと、オーバーオールの2台で争われたポールポジションは、No.21 Audi Team Hitotsuyama(以下、アウディ RS3 LMS)の篠原拓郎選手が獲得。2位がNo.23 VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMA(以下、フォルクスワーゲン ゴルフ GTI TCR)の松本武士選手。3位でブロンズクラストップが、No.34 Drado CORSE(以下、ホンダ シビック TCR)の下野璃央選手でした。
TCRジャパンサタデーシリーズの予選もそこそこに、グランドスタンド近くのお店で朝食としてホットドッグをいただいたあと、席を移動。次のセッションからは、ダウンヒルストレートエンドにある90°コーナー外側のZ席で観ることにしました。
ここは自由席となっていますが、プラカードを掲げた係員さんがソーシャルディスタンスの確保を呼びかけていました。それにしても、この日は先述のとおり朝から暑かったので、グランドスタンドからここに来るだけで大汗を。それにしても、サージカルマスクしたまま暑い中歩くって(以下略)……。
で、この席の見どころは、もてぎのロードコースで最高速が出るダウンヒルストレートからフルブレーキングと、そこから90°コーナーへの突っ込み。決勝では抜きどころのひとつになっています。それと、コースが比較的近く、コーナリング中のスピードも低めなので、コーナリング中の挙動を含め、マシンをよく見ることが。
ただ、飲食物に関しては、トイレのところに置かれた飲み物の自動販売機と、席後ろに出店しているキッチンカー頼み。もっとも、グランドスタンドの最終コーナー寄りにも臨時出店のお店があるので、そこまで歩けば選択肢は増えるかと。
【N-ONEオーナーズカップ予選走行】
【1990年マクラーレン・ホンダ A.セナ車っぽいカラーリングのNo.27 手塚篤史選手】
そんなZ席に落ち着くと走行が始まったのが、ホンダの軽自動車N-ONEを使用したワンメイクレース、N-ONEオーナーズカップの予選。車両は市販N-ONEに、バケットシートやロールケージ、牽引フックといった最低限のレース用保安部品を組み付けたもので、スピードリミッターも解除されておらず、更にはタイヤが市販のエコタイヤの使用が義務付けられていることもあって、ストレートでリミッター当てつつ、そこから頑張ってブレーキしてスキール音を立てながらコーナリングしていく様が、なかなかに味わい深かったというか。また、カラーリングに凝った(今年のアルファタウリF1や、アイルトン・セナ選手がドライブした1990年のマクラーレン・ホンダを模したも、佐藤琢磨選手がドライブした2002年のジョーダン・無限ホンダを模したものなど。)クルマも多く、見た目にも楽しかったです。
【No.25 松本武士選手】
【No.21 篠原拓郎選手】
【No.34 下野璃央選手】
その次に走行が始まったのが、日曜日に決勝が行われるTCRジャパンサンデーシリーズの予選。で、総合でのポールポジション争いは、サタデーシリーズの予選同様、オーバーオールの2台で繰り広げられ、今度はNo.25 VWゴルフGTIの松本選手が獲得。2位はNo.21 アウディRS3 LMSの篠原選手となり、3位でブロンズクラスのトップは先程同様、No.34 ホンダシビックTCRの下野選手でした。
で、先程のサタデーシリーズは申し訳ないけどよく見ていなかったのですが、今度は90°コーナーでの挙動を見ていると、ハコ(ツーリングカーのことをそう表現したります。)のFF車らしい回り方をしつつも、挙動がだいぶクイック。昔見た、JTCC(全日本ツーリングカー選手権。Gr.AじゃなくてクラスⅡというかGr.ST)を思い出しました。
朝から上昇を続け気温がとうとう30℃超えるなか始まったのが、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の予選セッション。昨年まで行われていた全日本F3選手権の、実質的にその後継選手権です。
で、なぜ「実質的に」なんて奥歯に物が挟まったような表現にしたかというと、近年FIA(国際自動車連盟)が従来F3と呼ばれていたカテゴリー再編を行い、2019年よりF1のサポートレースとしても行われるFIA直轄の「FIA F3」、各国・各地域で行われる「フォーミュラ・リージョナル」の2種類にしたのですが、どちらも、シャシー及びエンジンがワンメイクという規定があり、従来からエンジンがマルチメイクで、将来的にもそれを維持したかった全日本F3選手権の運営団体、全日本フォーミュラスリー協会はその要件を満たせず、今季から全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権として新たに出発と相成った次第。シャシーは今季から採用されたダラーラ(イタリア)製、ダラーラ320のワンメイク。エンジンは2018年のFIA F3の車両規定を元にしているため2000ccの直列4気筒自然吸気エンジンで、スピース、トヨタ、東名、戸田の4社が供給しています。と、そんなスーパーフォーミュラ・ライツですが、その挙動はフォーミュラカーらしくクイックでコーナリングスピードも高く、エンジンもそれなりにパワフル。以前見た全日本F3とは隔世の感がありました。
それでこの予選セッション。ベストタイムで今日の午後に行われる第1戦、2ndベストタイムで午明日の前中に行われる第2戦のスターティンググリッドを決定するのですが、2本ともトップタイムを叩き出して2戦ともポールポジションを奪ったのが、No.36 COROLLA CYUKYO Kuo TEAM TOM'S(以下、トムス)の宮田莉朋選手。ちなみに宮田選手は昨年の全日本F3選手権でシリーズ2位となり、今季からSUPER GTのGT500クラスに、TGR TEAM WedsSports BANDOHのトヨタGRスープラで参戦しています。
続いて2戦とも2番グリッドからスタートとなったのが、宮田選手と同じトムスのNo.37 小高一斗選手。昨年の全日本F3選手権ではシリーズ5位で、昨年に引き続きSUPER GTのGT300クラスに参戦中(昨年と今年は別チーム)。
そして2戦とも3番グリッドからのスタートは、No.52 B-MAX RACING TEAM(以下、Bマックス)の高星明誠選手。2017年の全日本F3選手権シリーズチャンピオンで、2018年からSUPER GTのGT500クラスに、KONDO RACINGのニッサンGT-Rで参戦中です。
【No.50 阪口晴南選手】
【No.2 名取鉄平選手】
【No.30 DRAGON選手】
その他のドライバーも注目したい選手が目白押しなのですが、そんな中からまずは、No.50 Bマックスの阪口晴南選手。昨年に引き続きSUPER GTのGT300クラスに参戦中ですが、今季2戦目には新型コロナ絡みで来日できなかったヘイキ・コバライネン選手の代打でTGR TEAM SARDからGT500クラス(トヨタGRスープラ)デビューしました。それと、これも新型コロナ絡みで来日できなかった選手の替わりにスーパーフォーミュラとダブルエントリーで昨年はFIA-F3で勝利を上げた、No.2 TODA RACING(以下、トダ)の名取鉄平選手。あと、スーパーフォーミュラ・ライツには、全日本F3選手権同様ジェントルマンドライバーを対象としたマスタークラスというのが設けられているのですが、そのクラスポールポジションを2戦とも獲得したのが、昨年もマスタークラスのシリーズチャンピオンとなったNo.30 BマックスのDRAGON選手。レースファンにはお馴染みですが、前出の高星選手や阪口選手が所属するB-MAX RACINGの社長兼チーム代表です。
スーパーフォーミュラ・ライツの予選終了から暫く。時計は10時50分となり、いよいよスーパーフォーミュラのマシンがコースインする時が。それでこのセッション序盤は引き続きZ席で写真を撮りながら観ることにしました。それにしても、先程来の暑さは更に増し、立っているだけで汗が滴って……。この時点で、持ち込んだスポーツドリンクや水をだいぶ飲んでしまいました。あと、マスクの内側がビチョビチョになるのもつらいというか、マメにタオルで拭きますが、それが追いつかないくらいの蒸れ方で……。
そんな中、SUPER GTでも聞いたことがあるような気がするシャープなエンジン音が聞こえてきて、それからちょっとするとダウンヒルストレートをマシンが駆け下りてきました。で、コースインしてから1,2周はまだタイヤが温まってないので様子見という感じでしたが、その後、各車ともに徐々にタイムを詰めだすと、スーパーフォーミュラマシンの凄さが目の当たりに。最高速からフルブレーキングして突っ込むことになる90°コーナーですが、先程のスーパーフォーミュラ・ライツと比べて段違いの迫力を感じます。
【No.1 ニック・キャシディ選手】
【No.5 山本尚貴選手】
【No.6 福住仁嶺選手】
【No.14 大嶋和也選手】
【No.16 野尻智紀選手】
あとは、向かってくるマシンに対してとりあえずシャッターを切る時間が続きますが、それにしても、先程のスーパーフォーミュラ・ライツでも迫力十分だったのに、更にデカくて速いスーパーフォーミュラのマシンは、ほんと、カッコいいですし、それを操るドライバーも、ほんと、選ばれた人たちなんだな、と。
1時間の専有走行も20分少々過ぎた頃、ふと思い立って、ダウンヒルストレートが始まるヘアピンカーブまで歩いてみることに。そういえば今から20年以上前にここでフォーミュラ・ニッポンを観戦した時も、ヘアピンカーブで写真撮ったなぁ、と。で、当時、ヘアピンカーブまでどうやって行ったか忘れましたが、今回はZ席からダウンヒルストレートに沿う道路を歩いていくことに。Z席からだとダウンヒルじゃなくてヒルクライムストレートになるので少々しんどい(サージカルマスク以下略……。)ですが、マシンの音を聞きながら歩けばそれも苦じゃなくなるというか。ただ、この道路、一般車両の通行があるので、それに気をつける必要がありますね。
Z席から歩くこと(体感では)10分程で、ヘアピンカーブに到着。以前は、コースを取り囲む土手に席まではいかなくとも段差くらいはあったと思う(勘違いだったら申し訳ない。)のですが、それも今はなくなっていました。それでも、再下段ので続く階段は残っていたので、そこを下りて写真撮影。やはりもっともスピードが落ちるヘアピンコーナーは、写真が撮りやすくて良いですね。
【No.18 国本雄資選手】
【No.19 関口雄飛選手】
【No.39 坪井翔選手】
【No.64 牧野任祐選手】
それで一通り写真を撮り終わった後、次のセッションなに間に合わせるべく終了よりも早めに、遥か遠くに聳え立つグランドスタンドの自席まで歩いて戻ったのですが、これが暑さと息苦しさが相まってやたらと遠く感じ、着いた頃にはヘロヘロに。(ほんと、サージカルマスク以下略……。)なので以降のセッションはおとなしく自席で過ごすことにしました。
【No.20 平川亮選手】
【No.3 山下健太選手】
【No.36 中嶋一貴選手】
【No.38 石浦宏明選手】
【No.7 小林可夢偉選手選手】
ちなみに、この専有走行でのタイムは、1分32秒483で、昨年のもてぎの覇者であるNo.20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL(以下、インパル)の平川亮選手がトップ。2番手は1分32秒602で、昨年のSUPER GT GT500クラスチャンピオン、No.3 KONDO RACING(以下、コンドーレーシング)の山下健太選手。そして3番手は1分32秒778で、昨年のWEC(FIA世界耐久選手権)王者にして2012年フォーミュラ・ニッポン、2014年スーパーフォーミュラ王者のNo.36 VANTELIN TEAM TOM'S(以下、トムス)の中嶋一貴選手。以下、4位が1分32秒792でNo.38 JMS P.MU/CERMO・INGING(以下、セルモ・インギング)の石浦宏明選手、5位が1分32秒814でNo.7 carrozzeria Team KCMG(以下、KCMG)の小林可夢偉選手とトヨタエンジン搭載車が続いて、ホンダエンジン搭載車では2013年と2018年のスーパーフォーミュラ王者にして地元栃木県(宇都宮市)出身、No.5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING(以下、ダンディライアン)の山本尚貴選手の7番手が最上位でした。
あと個人的に、タイム上位以外で注目したかったのが、今季から参戦することになったルーキーと、このコロナ禍で来日が叶わなかった外国人ドライバーの代わりに参戦する選手たち。
【No.4 サッシャ・フェネストラズ選手】
【No.65 大湯都史樹選手】
【No.12 タチアナ・カルデロン選手】
まずはルーキーからですが、昨年(2019年)の全日本F3選手権からステップアップしてきたのが、シリーズチャンピオンを獲得したNo.4 コンドーレーシングのサッシャ・フェネストラズ選手と、No.65 TCS NAKAJIMA RACING(以下、ナカジマレーシング)の大湯都史樹選手。また、昨年はFIA F2選手権に参戦してF1ではアルファロメオ・レーシングの開発ドライバーにもなっている、No.12 ThreeBond Drago CORSE(以下、ドラゴコルセ)のタチアナ・カルデロン選手。日本のトップフォーミュラに女性ドライバーが久しぶりに参戦するという意味でも話題になっています。
一方、代役参戦のドライバーは、ユーリ・ビップス選手の替わりにレッドブルカラーのマシンをドライブする、No.15 TEAM MUGEN(以下、無限)の笹原右京選手。ちなみに昨年は、アジアンF3選手権とポルシェ・カレラカップ・ジャパンのシリーズチャンピオンを獲得し、第1回 FIA モータースポーツ・ゲームズ GT Cupでも勝利しています。そして、セルジオ・セッテ・カマラ選手の替わりにNo.50 Buzz Racing Team with B-MAX(以下、Bマックス)をドライブするのが、先述のとおり全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権とダブルエントリーとなる名取鉄平選手。ちなみに昨年は、FIA F3選手権に参戦していました。
自席に戻ってすぐに始まったのが、7周で争われるN-ONEオーナーズカップの決勝レース。詳しくは公式ウェブサイトにレースのリポートがあるのでそちらをご参照いただきたいのですが、個人的な感想としては、少なくともトップグループについてはかなり熱い戦いが。結果的にはNo.998の吉田恭将選手が、なんと4輪レースデビュー戦にもかかわらず、絶妙なスタートダッシュからポール・トゥ・フィニッシュを決めたものの、予選5番手から2番手まで上げてゴールしたNo.124の川福健太選手など、順位争いでのバトルもありました。一方、他の参加者の方々も、自分の技量にあったスピードでレースを楽しんでおられるようで、見ていると私もちょっと出たくなったりして。(そろそろクルマの買い替え時期だったりしますし。)ですが、よしんば出たとしても、自分の技量を省みずに無理してぶつけたり転倒する未来しか見えないので、やはり観戦するだけにしておきます。
【N-ONEオーナーズカップレース中の様子】
【チェッカーフラッグと優勝したNo.998 吉田恭将選手】
ちなみにこのレース。選手たちはクルマを少しでも速く走らせようと、ヒーター全開(その分ほんの少しだけエンジンの水温が下がる。)窓全閉(空気抵抗を減らすため。)で運転しているので、車内もとても暑かったそうで。(スタート時点で気温が35℃近くなっていたそう。)また、実況を担当されたピエール北川さんのアナウンスもレースを楽しく盛り上げてくれました。
N-ONEオーナーズカップのあとは、グランドスタンド近くのお店で冷たいそばの昼食を。今日これまでで塩分も汗になって出てしまっていたのか、冷たくてしょっぱい汁が殊更美味しく感じられました。そしてその後は、場内の自動販売機で水分を購入してから自席へ。すると既に、TCRジャパンサタデーシリーズ決勝のスタートに向けた準備が進められていました。
【TCRジャパンサタデーシリーズスタート!】
【ホームストレートでのバトル】
【チェッカーフラッグと優勝したNo.21 篠原拓郎選手】
やがてスタート時刻の13時35分となり、1周のフォーメーションラップの後、20分+1周の決勝がスタート。それでこちらも公式ウェブサイトにレースレポートが載っているので詳細は省きますが、ポールポジションのNo.21 アウディ RS3 LMSの篠原拓郎選手がスタートこそあまり良くありませんでしたが、その直後、並びかけてきた予選2位のNo.23 フォルクスワーゲン ゴルフ GTI TCRの松本武士選手を抑えたところで勝負あり。あとは周回ごとに差をつけてポール・トゥ・ウインを達成しました。またブロンズクラスでは、No.34 ホンダ シビック TCRの下野璃央選手が、2位を走るNo.23の松本選手との差をつめたところでフィニッシュ。と、ブロンズクラスを含めた上位3台は予選順位とかわらなかったものの、それ以降に関しては順位変動がわりとあって、セカンドアンダーブリッジからビクトリーコーナーを抜け、メインストレートから第1・2コーナーにかけての攻防が楽しめました。
TCRジャパンサタデーシリーズの決勝後は、スーパーフォーミュラの第1回フリー走行。実は昨日も専有走行が行われていて、そのトップ5は、1位が1分33秒717のタイムでNo.19 インパルの関口雄飛選手(トヨタエンジン)。2位が1分33秒729でNo.38 セルモ・インギングの石浦宏明選手(トヨタ)、3位が1分33秒792でNo.5 ダンデライアンレーシングの山本尚貴選手(ホンダ)、4位が1分33秒871で無限の野尻智紀選手(ホンダ)、5位が1分33秒903でNo.6 ダンディライアンの福住仁嶺選手というタイム及び順位。今日午前中の専有走行のトップ5は先述のとおりなので、昨日から1秒以上タイムアップしています。
で、そこから更にどれだけタイムアップするか注目して観ていたところ、トップタイムは1分32秒703と、高くなった気温と路面温度が影響したのか、午前中より0.1秒ダウン。ですがそのタイムを出したのが、今年からスーパーフォーミュラにステップアップしてきたルーキー、No.65 ナカジマレーシングの大湯都史樹選手でした。以下2番手が、1分32秒753でNo.5 ダンディライアンの山本尚貴選手、3番手が1分32秒813でNo.64 ナカジマレーシングの牧野任佑選手とホンダエンジン搭載車がトップ3を占め、4番手が1分32秒854でNo.36 トムスの中嶋一貴選手、5番手が1分32秒871でNo.20 インパルの平川亮選手がつけました。
と、これまでのセッションのトップ5だけを見てきました(それ以外はスーパーフォーミュラの公式サイトをご覧いただければ。)が、トヨタエンジンではNo.20 インパルの平川選手、No.36 トムスの中嶋一貴選手、No.38 セルモ・インギングの石浦宏明選手が、ホンダエンジンではNo.5 ダンディライアンの山本尚貴選手が安定してタイムを出しているものの、上位勢は僅差の状態で、誰が明日の予選、そして決勝で1番になるのか、とても楽しみですね。
【走行を終えたDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの2台】
スーパーフォーミュラのフリー走行のあとは、中央エントランス近くに臨時出店していたお店でアイスコーヒーを飲んで一息。その後に始まったこの日最後のセッションが、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権、第1戦の決勝レース。20周で争われます。
【レース中の2位以下の争い】
【チェッカーフラッグと優勝したNo.36 宮田莉朋選手】
これも、レースレポートが公式サイトにあがっているので詳しくは(以下略)ですが、このレースで印象的だったのが、ポールポジションからスタートしたNo.36 トムスの宮田莉朋選手の圧倒的速さと強さ。好発からスタートダッシュを決め、1周終了時点で2位以下に3.8秒以上のギャップを作り、その後もファステストラップを出しながら後続とのギャップを保ちレースをコントロールし続けて、最終的には2位に12秒497もの大差を付けて勝利しました。
一方、2位以下は混戦で、まず1周目に予選2番手からスタートしたNo.37 トムスの小高一斗選手、5番手からスタートしたNo.50 Bマックスの阪口晴南選手、6番手からスタートしたNo.2 トダレーシングの名取鉄平選手のバトルとなり、阪口選手が2番手に、名取選手が3番手に。その後、名取選手と小高選手の3位争いに追いついてきたNo.52 Bマックスの高星明誠選手との三つ巴になったものの、名取選手がその争いを凌ぎきって3位でゴール。更にマスタークラスでは、No.30 チームドラゴンのDRAGON選手が危なげない走りで、(マスタークラス内で)一度も順位を落とさずにゴールして優勝しました。
【スーパーフォーミュラ・ライツ第1戦の表彰式(3位の名取鉄平選手は欠席)】
今日これまで行われたN-ONEオーナーズカップ、TCRジャパンサタデーシリーズの決勝同様、表彰式は優勝カップや賞典の手渡しは行われず、スパークリングファイトも省略。それでも、レースが生で見られる日常が戻ってきただけで、ほんと有り難いです。
以上、レース初日の様子でしたが、続きはまた別の記事にさせていただきたいと思います。
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