趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】
毎週土・日・月曜日には、「黄金の」と付く様々な素材の限定ラーメンを提供されているこちらのお店。なかなかタイミングが合わずその時にお伺いできなかったのですが、この日は是非とも一度いただいてみたかった「黄金の鮎らーめん」だったことに加え、今回は更に凝ったスペシャルな品もあるということで、開店に間に合うよう万難を排してお伺い。
お店に着くと、既に先客が何人かいたのですが、この順番なら、お目当ての品にありつけそう。なのでちょっと安心してその後ろにソーシャルディスタンスを保って並び、待つこと少々で開店。入店するとカウンターに案内されましたが、隣の席と仕切り状のものががあったりと、ほんと、新しい生活様式は始まっているんですね。
それで無事いただくことができたお目当ての品が、美食に関する歴史的名著の邦題「美味礼讃」(余談ですがこの邦題、原題の直訳とは全く違うのですが、もの凄く良い題だと思います。)が付けられたこちらの品。大谷石のプレートと箸置きの上に、杉の木の丼に入ったラーメン、笹が敷かれた竹籠に入ったメンマとチャーシュー、檜葉(ヒバ)のコップに入ったお冷という、凝った什器で登場。で、提供された際に奥様から、まずは檜葉のコップに入ったお冷で木の香を感じてからラーメンを、との説明が。
竹籠からは、竹炭で燻される笹の香りが漂ってくる中、言われたとおりお冷からいただけば、冷水が爽快な木の香を纏って、これがとても良いスターター。次にスープをいってみると、以前いただいた鮎のラーメンはもっと鮎がストレートに来ていた気がしたのですが、今回のは鮎と共に感じる「甘い」と表現したくなる香りは雉由来のものでしょうか?それらが相俟った、奥ゆかしさの中に鮎を感じる精緻な香りに、あくまでナチュラルなそれらの旨味が必要十分という感じで屋台骨を支え、キリっとやや濃いめの塩味が、全体を引き締めているような。またそれに合わせる細身の麺は、食べ始めは硬質な密度感があり、食べ進むうちに全体と馴染んでいく感じが良いですね。そして具は、いつものサクプリっとした食感と確かな仕事が感じられる焼豚が、燻された笹の香りを纏って更に趣を増しているのですが、それよりも、それと一緒に燻されている宇都宮市の若山農場さん謹製の、孟宗竹を使って発酵させずに作ったというメンマが白眉。焼豚風の味付けとのことですが、心地よい歯応えで噛みしめると何とも良い味わいが口の中に広がります。で、それら具を間に挟みつつ、大盛りにした麺を夢中で啜り終え、余韻を楽しみつつ残ったスープを完飲。食べ始めから最後まで、何というか、天然由来のラーメンを、自然の中で、思いっきり味わったかのような感覚がありました。
というわけで、大変美味しくいただいたのですが、ラーメンとして気軽にいただける値段ではないものの、ほんと、単純な「味」だけではない満足感がすごかったですね。ごちそうさまでした。
令和2年6月訪問
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