趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】
先日の大阪に続く、青春18きっぷを使った用足しがらみの汽車旅第二弾。それで今回は、愛媛県松山市へと向かいました。
で、その際に乗ったJRの列車と、遠征先で乗った松山城のロープウェイ・リフトと伊予鉄道郊外線の訪問記をば。例によって内容はマニアック。写真も多く、かなり(読み込みが)重い記事になっておりますので、もし読まれる場合はそのあたりご了承いただければ。
今回の汽車旅は、珍しく同行者が。個人的に鉄道を使って遠くに行く場合、一人で行くことが圧倒的に多いのですが、今回は訳あってカミさんと二人で行くことになりました。我が家二人でどこかに行く場合、これまでクルマや飛行機を使うことが多かったのですが、昨年秋に岡山まで新幹線で行ったのを機に私の鉄道好きが再燃したのと、この春は所用で遠出が続くこともあって交通費圧縮のため、青春18きっぷを使い普通・快速列車で行くことしました。
でも、うちのカミさんって、もともとは、鉄道に乗るのが、とても苦手な人なんですよね…。
それで迎えた出発日。平日のこの日は仕事の後、役員をやっている某会の総会があったので(仕方なく)顔を出してからを中座し、その後、同行者と落ち合ってから最寄りの某駅へ。ちなみに同行者は、自宅からここまでクルマではなく、早速JRの普通列車に乗ってやってきたのですが、早くもやられ気味。これから1,000km以上離れた松山まで乗りづめになるのですが、果たして、どうなることやら…。
旅のはじめは、おなじみの211系ロングシート車。同行者は、この、ロングシートというものが苦手らしいです。私も大昔は嫌いだったんですが、ここン十年で東日本を中心にロングシート車が増えるにつれ、乗り鉄をやる以上は、好きとか嫌いとか(最初に言い出したのは~誰なのかしら♪って、マニアックなネタすまぬ。わからない方はスルーしてください。)言っていられなくなったもので。
【宇都宮駅で発車を待つ680M】
【宇都宮駅のホームでいただいたわかめそば】
【貸し切り状態の680Mグリーン車車内】
乗り換え時間を利用し、まずは空腹だったのでホームの立ち食いスタンドでソバを。そして次に、一度改札を出てからコンコースにあるコンビニで、東京駅から乗る予定の夜行列車に備え酒とつまみ類などを購入。以前、東京駅から夜行に乗る場合は、何の心配もなく駅で食料と酒を購入できたのですが、(昔は)数多くあった東京駅発着の夜行列車の大部分が廃止されてしまった昨今、駅の売店が夜遅くまでやっているかちょっと不安になったもので。そして再び改札を通る前に、券売機で上野駅までのグリーン券も購入。というわけで色々と買い込んでから乗り込んだ上野行きの普通列車のグリーン車はほぼ貸し切り状態。鉄道が苦手な同行者も、空いた車内に二人掛けの座席なら大丈夫な様子。私は、先程買い込んだ中から、ビールを2本ほどやっつけてしまったのですが、やっぱりビールは、冷えているうちに飲まないとねぇ。
この時間でも混んでいる山手線。東京ってすごいところだって、改めて思ってしまいます。(もっとも、個人的には勘弁!)
ムーンライトながら号ですが、個人的には、『大垣夜行』と呼ばれていた345M・340Mの頃から幾度となくお世話になった列車。ですが、いくつかの変遷を経て、これまで毎日運転の定期列車だったものが、今年3月14日のダイヤ改正でとうとう、不定期運転の臨時列車になってしまいました。ちなみに同行者は、夜行列車初体験。本人は気丈にも「大丈夫」と言っていますが、どうなるか。
発車の約1時間前に東京駅に着くと、幸いにして売店は営業していたので、弁当と酒を追加購入。それを持ってホームに上がり暫し待つのですが、何て言うか、この、夜行列車を待つ時間って、昔から好きなんですよねぇ。もっとも、これから乗る大垣行きの快速ムーンライトながらが大垣夜行と呼ばれていた頃は、今の時期(一番混雑していたのは春休みと言われていたかと。)、席取りの為には発車2時間以上前から並ぶ必要があり、長蛇の列ができて殺気だったホームには、ロマンもへったくれも無かったんですがね。(今になって思い出す限りでは、懐かしく感じますが。)
【東京駅で発車を待つ9391M快速ムーンライトながら】
【発車前のホームの様子】
【ムーンライトながらのサボ】
そんなこんなしているうち、発車時刻15分前の午後10時55分頃、品川方から10両編成で入線。車両は、見た目からしてだいぶくたびれた国鉄型の183・189系で、かつては特急列車として使われていたもの。しかし今は、先頭部の国鉄特急シンボルマークを外され、ステンレスの切り抜き文字だった車両側面の型式・ナンバー標記が赤ペンキで書かれていたところに哀愁というか、この車両がもう特急として華々しく走っていない寂しさを感じました。そして早速乗り込んだ車内も全体的にだいぶくたびれた感じがしますが、座席は特急として使われていたのままの、大型の背面テーブル付きのリクライニングシートとなっています。もっともそのシートの下部は、足を入れることが出来ない昔ながらの空いていないタイプ(窪みは付けてありますが)ですが。ちなみに、後で調べたところによると、私たちが乗ったこの車両は、昭和53年製造(川崎重工製)のようです。
【発車直後のムーンライトながらの車内】
【夕刊フジ特選おつまみ弁当とエビスで乾杯!】
【夕刊フジ特選おつまみ弁当の中身】
やがて定刻の午後11時10分になり発車。この時点では、7~8割くらいの乗車率ですが、(全車座席指定にもかかわらず)1人で2席分占拠し寛いでいる人が結構いますね…。で、発車した後は、東京駅で購入した夕刊フジ特選おつまみ弁当とビール(贅沢なことにエビス!)で改めて乾杯。この駅弁、発売当初からのファンでして…。で、このお弁当は、ちょこちょこと内容が変わっているのですが、今回、砂肝が復活したのは嬉しいところ。夜行列車にお気に入りの駅弁と、個人的には盛り上がるシチュエーションで杯も進みます。
列車の方は、東京を出た後、品川駅、横浜駅、小田原駅と停車していきますが、駅を通過する時など、既存のダイヤの隙間を縫ってこの列車のダイヤを通した列車番号が9000台の臨時列車らしく、ゆっくりと走ることが多いです。そして、青春18きっぷ利用者にはとても関係のある、日付が変わってからの最初の停車駅、小田原駅に到着。ここから、青春18きっぷは2日目の分の利用となります。
発車後、名古屋駅到着前まで放送による案内は特別な場合を除きしない旨の放送が。その後、午前0時48分頃、JR東日本とJR東海の境界駅である熱海駅に客扱いをしない運転停車し、51分頃発車したのは覚えていますが、あとは眠りにつきました。もっとも、ぐっすり眠れる筈は無く、沼津駅、静岡駅、浜松駅といった途中の停車駅や、他にも運転停車を行った駅でもいちいち目を覚まし、そうこうしているうちに名古屋駅到着前のお目覚め放送が流れました。それにしても久しぶりの夜行列車、しかも寝台ではなく座席で寝たお陰で、尻や腰、首などあっちこっちが痛いです。(歳、ですねぇ…。)また同行者は、初の夜行列車を何とか堪え忍んだ模様です。
車内は、一夜明けた夜行列車独特の朝の雰囲気に包まれていますが、名古屋駅を出ると、木曽川を渡って岐阜、そして、長良川と揖斐川を渡って、定刻の午前5時55分に大垣駅に到着しました。
【大垣駅に到着したムーンライトながらと並んで発車を待つ203F】
大垣駅では、5分の接続時間で、姫路行きの普通列車に乗り換え。米原駅まではJR東海の管轄ですが、JR西日本の223系という車両を使っています。
昔から変わらない通称『大垣ダッシュ』を尻目に歩いて跨線橋を渡りましたが、同行者が目聡く空席を見つけてくれ、席にありつくことが。ただ、車内の混み具合は結構なもので、発車する頃には立ってる乗客もかなり出ていました。
ここから先は本数も多く、もし、接続列車があまりにも混んでいる場合は、乗る列車を1本遅らせるくらいの気持ちでいましたが、丁度入線してきた姫路行きの新快速列車にここでも同行者が空席を見つけてくれたので、せっかくだから乗ることに。
【神戸を過ぎだいぶ落ち着いた3411M新快速の車内】
【明石海峡大橋と山陽電鉄の電車】
途中、京都駅、大阪駅と過ぎ、当然ながらそれらの前後では結構な混雑。ですが当方は、ムーンライトながらでの寝不足がたたり、ほとんど寝て過ごしました。ただ、沿線で一番いい景色だと思っている明石海峡付近はしかと観たのですがその景色を同行者にも見せようと起こしたところ、特にリアクションは無かったです…。
姫路駅に降り立つのは十数年ぶりだったと思いますが、高架駅になっていたり(後で調べたところ、平成20年12月22日に在来線ホームが高架化されたとのこと。)、見たことのない車両が停まっていたり(後で調べたところ、姫新線用のキハ217系という車両でした。)ことにびっくり。また高架化に伴い名物の『えきそば』のスタンドも小綺麗になっていたりしたのですが、乗り換えを待つあいだ、そのえきそばで遅い朝食をいただきました。
その後、播州赤穂行きの新快速列車に乗り換えましたが、その車内では、老人ちょっと手前のグループが、午前中にもかかわらず盛り上がっていました。ちなみにこの列車は、前述のとおり赤穂線の播州赤穂行きで、そのまま終点まで乗って、そこで接続する列車に乗っても午後12時2分には岡山に着くのですが、途中の相生駅で降りて、岡山駅に着くのがちょっと早くなる山陽本線の普通列車に乗り換えることにしました。
乗り換えることによって先程の盛り上がった老人ちょっと手前グループとおさらばできるかな、と淡い期待を持っていたのですが、残念ながらこの列車でもご同道することに。天気も良くて、『山陽』っぽいのんびりとした景色を堪能するはずだったのですが…。ちなみにこの列車に使われている115系という車両ですが、座席が先程まで乗っていた223系同様の転換式クロスシートに交換されていました。
岡山駅では、相生で乗り換えたおかげでちょっと早く着いた時間を利用し、同行者の昼食を仕入れ、また、私はホームの立ち食いうどんをば。
【岡山駅で発車を待つマリンライナー29号】
【快速マリンライナーの岡山方先頭車】
【快速 マリンライナー29号の車内】
【瀬戸大橋を渡る(列車最後尾からの眺め)】
【瀬戸大橋を渡る(車窓からの眺め)】
そして、次に乗る快速マリンライナー高松行きは、大垣駅から相生駅まで乗ったのと同じ223系という車両でした。それに乗り込み、私は久しぶりに、同行者は初めての瀬戸大橋を。それにしても、海に架かる橋というのは、何度乗っても、すごいですねぇ。
【坂出駅に入線する1255M快速サンポート】
【1255M快速サンポートの車内】
マリンライナーを坂出駅で降り、私は久しぶりに、同行者は初めての四国上陸。坂出駅には悪いのですが、四国に降り立ったことについて、あまり感慨の沸く駅ではありませんね…。で、次に乗り換えるは快速サンポートという列車で、車両もJR四国にしかない121系という形式の4両編成。ちなみに、というか当たり前ですが、ここから鉄道会社はJR四国となり、そして、この列車の行き先は、金比羅様で有名な琴平行きなんですが、松山に向かうためには、途中の多度津駅で乗り換えとなります。
【多度津駅で発車を待つ1127M】
【1127Mの車内】
【瀬戸内海を見ながら】
【途中の高瀬駅で1122Mと交換】
多度津駅で乗り換えたのは2両編成の普通列車で、車両は先程と同様121系。ちょっとマニアックな話になってしまうのですが、この121系は、登場したのが国鉄末期の昭和62年。個人的にはつい最近という感覚なのですが、22年も前の車両だったんですねぇ。しかも、台車とかは、昭和40年代(ひょっとしたら30年代?)に製造された車両の物を流用しているそうで。
と、話が逸れてしまいましたが、これまでずっと複線だった線路も多度津駅からは単線となり、昼下がり列車はことさらのんびりと走るように感じられます。そんな中、瀬戸内海やこの辺りに多い?溜め池を車窓に見つつ、下校する小学生を乗せたり降ろしたりしながら、30分少々で次の乗換駅である観音寺駅に到着しました。
【観音寺駅で発車を待つ4133M】
【発車を待つ4133M別アングル】
観音寺駅では、40分の待ち合わせで伊予西条行きの普通列車に乗り換え。四国に来て以来、乗る列車が4両、2両ときて、今度は1両編成になってしまいました。で、その1両編成に使われる7000系という車両は、車内にトイレが付いていないため、乗り換えの待ち時間を利用して、改札外のトイレへ。
ちなみにこの7000系。車内の座席の配置が、4人掛けのボックスシートとロングシートが点対称で配置されるという変わったレイアウトになっています。で、やがて定刻に発車となりましたが、昨夜のムーンライトながらでの寝不足+午後の眠い時間帯に入ったので、車窓を眺めつつ同行者共々ウトウトしているうち、観音寺を出てから1時間弱で、終点の伊予西条駅に到着。
【伊予西条駅で発車を待つ543M(左)と先程まで乗ってきた4133M(右)】
【543Mの車内】
【夕暮れの瀬戸内海を】
伊予西条駅では、6分の待ち合わせで松山行きの普通列車に乗り換え。車両は先程と同じ7000系ですが、今度は2両編成です。それで先程の列車と同様、発車してしばらくは車窓を眺めつつもウトウトしていましたが、車内はだんだんと下校する高校生が増えてきました。昔から汽車旅の難敵と言えばこの、元気のいいヤングたち。菊間という駅を過ぎ、夕暮れ時の車窓は瀬戸内海を堪能できる区間に入ったのですが、伊予北条駅でとうとう、車内は高校生の一団が占拠。昔はこういう時、元気がいいのは男子学生と相場が決まっていたのですが、大声で話し、大きく口を開けギャハギャハと笑うのは、女子の方が圧倒的に多かったです。
そんな喧噪の中、松山駅に到着。ここから伊予鉄道の路面電車に乗り換えて今宵の宿へと向かうのですが、乗り換えるべく降り立った松山駅前のロータリーには、先程の女子高生の声が響いていました。
というわけで、ここまで、JR宇都宮線(東北本線)、東海道本線、山陽本線、瀬戸大橋線(宇野線、本四備讃線)、予讃線を経由し、JRの営業キロ(運賃計算の為の距離)にして1,074.4km(実際に乗った経路だと坂出を経由したので1,083.6km?)、乗った列車が13本、所要時間22時間18分をかけて松山駅に到着したのですが、鉄道が苦手な筈の同行者は、最後までよく耐えてくれました。
【松山駅前停留所にやってきた道後温泉行きのモハ50形電車(66号)】
そして最後に、松山駅から伊予鉄道の路面電車(松山市内線)で市街地にある宿へ。夕時で混雑する列車は、明日午前中に登城することになる松山城のお堀端を通って、宿に程近い勝山町の停留所に到着しました。
宿で旅装を解いた後は、近くの居酒屋にて一杯。松山でいただく魚は、どれもうまかったです。
【JR姫新線のキハ217系気動車】
【JR播但線用の103系電車(銀の馬車道のラッピング車両)】
【快速サンライナー用の117系電車】
【発車を待つ特急南風】
【JR津山線のキハ120形気動車】
【多度津駅の駅名標多度津駅構内に停車していたキハ32形気動車】
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