たひお備忘録

趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】

高知競馬場(J-PLACE高知)訪問記 【平成28年3月13日(日)・スイートピー特別(C3-1選抜馬)他】 その1

第4コーナーをまわる競走馬

 今回、高知に来た目的の一つが、高知競馬場。ハルウララブームに沸いたのは10年以上前のことですが、その後(というか実際はその前からですが)ご多分に漏れず経営難にみまわれたものの、賞金の削減をはじめとする関係者の努力や、『夜さ恋(よさこい)ナイター』と銘打ったナイター競馬の通年施行、ネット投票の拡充などで売上が上向くなどあって、経営的には厳しい状況が続くものの、現在では単年度黒字となっているそうで。


高知競馬場について

 それで訪問記に入る前に、高知競馬場について簡単に。

 高知競馬場は、高知市長浜宮田にある地方競馬の競馬場で、競馬場の所有及び競馬の主催は高知県競馬組合(高知県と高知市で構成する一部事務組合)。

 もともと高知市には、昭和8年(1933年)開設の長浜競馬場、それが昭和25年(1950年)に移転した旧高知競馬場(高知市桟橋通6丁目にあったので別名桟橋競馬場とも)があったのですが、その旧高知競馬場が、昭和60年(1985年)、現在の場所に移転。ちなみに、平成27年度は競馬場が現在の場所に移転して30周年ということで、競馬場で流れる映像のところどころに、ジョッキーなど関係者が「高知競馬30周年」とPRするカットが使われていました。

 また、そのコースは右回りのほぼフラット(高低差1.58m)なダート(海砂を使用)コースで、1周の距離は1100m、最後の直線は200mと、地方競馬の競馬場らしいコンパクトさ。スパイラルカーブこそ採用していないものの、第1~第2コーナーはカーブの半径が狭く、逆に第3~最終コーナーはカーブの半径が広いという特徴的な形状をしています。幅員は22~27mと広めですが、コースの内ラチから約3mは砂が深いという特徴があり、その為、競走馬は内ラチから離れて走ることが多いです。レースの設定可能距離は800m、1000m、1300m、1400m、1600m、1800m、1900m、2100m、2400mですが、近年使用されているのは800m、1300m、1400m、1600m、1900m(主に重賞競走)、2400m(高知県知事賞のみ)で、フルゲートは1000mが10頭、1600mが11頭、それ以外は12頭となります。

 それと、最初にも書きましたが、高知競馬場の特徴の一つが、平成21年(2009年)7月から開催されている『夜さ恋(よさこい)ナイター』。それまでも大井競馬場のトゥインクルレースなどナイター競馬は行われていましたが、気温の下がる冬季は昼間の開催となっていたり、同年4月に開始されたホッカイドウ競馬のグランシャリオナイターも、そもそも冬季間の競馬開催がなかったりするので、日本初の通年ナイター開催として競馬が行われています。

 その他、近年は高知競馬場の競走馬のほとんど全てが他場からの転入馬で占められている状況だったのですが、平成27年(2015年)には、平成10年(1998年)以来17年ぶりにサラ系の新馬戦が行われました。

実際に行ってみる

【与島PAから見た瀬戸大橋】
与島PAから見た瀬戸大橋
【桂浜の坂本龍馬像】
桂浜の坂本龍馬像
 今回の訪問。競馬場を訪れる前々日である3月11日の夜に自宅を出発し、ひたすら高速道路を走って12日に四国入りし、高知市内で一泊。そして当日である13日は、桂浜を訪れてから競馬場に向かうことに。

【競馬場への案内看板のある交差点】
競馬場への案内看板のある交差点
 それで桂浜の駐車場から競馬場までは、10分少々で到着。一度バックストレッチ側に突き当たってから競馬場をぐるっと半周するかたちで、駐車場のあるメインスタンド側へ。

【第2駐車場】
第2駐車場
 第2駐車場にクルマを停め、いざ。ちなみに駐車場は無料で、キャパは約3000台と地方競馬場の中ではトップクラス。(佐賀競馬場の約10000台、金沢競馬場の5384台に次ぐ大きさ。)で、競馬場に到着した午前11時前には、入口前にある駐車場には空きスペースがあるにも関わらず満車の看板が出されていたのですが、関係者駐車場になっているんですかね。

【競馬場入口付近】
競馬場入口付近
【入場門】
入場門
 この日は日曜日=JRAの場外馬券売り場であるJ-PLACE高知が開設されているので、開門時刻が午前9時10分だったのですが、そこから午後2時までは入場料が無料でした。で、競馬場に到着した時、既に馬券オヤジ達が多数勝負に興じていたようで、その独特の雰囲気が入口付近まで伝わってきていました。

【入場門付近にいた猫】
入場門付近にいた猫
 入場門を入ると、毛の長い猫がお出迎え。人なつっこくで可愛いかったです。

場内の施設

【専門紙売り場】
専門紙売り場
 入場門からはスタンドと食堂方向に屋根付きの通路(場内案内図だとアーケード)が延びているのですが、スタンド方向の通路沿いには専門紙売り場が。そこには、高知競馬専門紙3紙に加え、この日開催で広域発売されていた佐賀競馬の専門紙2紙?、そしてJ-PLACE高知開設日ということでJRAの専門紙2紙が取り揃えてありました。あと、この真ん中のブースに書かれた『土佐龍馬中島』ですが、実はもともと『中島高級競馬號』(現在は土佐龍馬中島競馬號)という日本最古の競馬専門紙で、現在ではお馴染みの◎○▲△という予想印を最初に使ったそうです。

【入口方向から見たスタンド】
入口方向から見たスタンド
【壁に貼られた所属ジョッキー一覧】
壁に貼られた所属ジョッキー一覧
【壁に貼られた場内案内図】
壁に貼られた場内案内図
【壁に貼られたハルウララ号】
壁に貼られたハルウララ号
 入場門からアーケードを進めばメインスタンド。内部については後述しますが、入口方向の壁には、所属ジョッキー一覧、場内案内図、そして、かつてブームを巻き起こしたハルウララ号の等身大?パネルが貼ってありました。ちなみにこの日、所属ジョッキーのうち、高知のトップジョッキーというべき赤岡修次騎手は佐賀競馬へ遠征、そしてルイルイこと下村瑠衣騎手は前日の佐賀競馬での落馬事故による負傷で残念ながらそのお姿を見ることが出来ませんでした。そして、ハルウララ号のパネルは写真かイラストか判別できないくらいボロボロになっていたのが、何とも切なかったというか。

【ちびっこランド】
ちびっこランド
 ちょっと戻りますが、専門紙売り場の通路を挟んで向かい側あたりにあるのが、子供用遊具が設置された「ちびっこランド」。ここを含め、場内には遊具が設置された箇所がスタンド内を含む3箇所にありました。で、この日は日曜日ということもあってか、お客さんは(JRA程ではないにしろ)子供連れが結構多い印象です。

【緑地ステージとログハウス】
緑地ステージとログハウス
 ちびっこランドの脇には、場内の案内看板に「緑地ステージ」と書かれた小ぶりなステージと、入口に「愛のログハウス」という看板が掛かったログハウスが。特にログハウスはちょっと気になったのですが、入場してすぐのこの時に見て以来、すっかりと忘れてしまっていました。

【福永洋一記念 開催記念碑】
福永洋一記念 開催記念碑
 こちらも、ちびっこランドの脇にあった、福永洋一記念 開催記念碑。福永洋一と言えば「不出生の天才」と言われた伝説の名ジョッキーで、私(40代半ば)くらいだとその現役時代の騎乗というより福永祐一騎手(JRA)のお父さんという印象の方が強かったりしてしまうのですが、その出身が高知と言うことと、高知競馬馬で行われたイベントに出演した福永祐一騎手の発言がきっかけとなって、平成22年(2010年)から毎年行われている重賞競争が福永洋一記念です。

【馬頭観音】
馬頭観音
【マンペイ記念碑】
マンペイ記念碑
 入場門から入ると一番奥、後述する下見所(パドック)の奥には、案内図に「遊園緑地」と書かれた遊具や馬頭観音がある一角になっているのですが、昼間はともかく夜は事案が発生しそうな雰囲気。ただ、馬頭観音は大変立派なお社で、お供え物もマメに取り替えられているよう。またその敷地内には、国有のアラブ系種牡馬で、戦後高知で種付けに供用され高知県の馬産振興に寄与したマンペイ号の記念碑があり、かつて高知競馬場で、その名を冠したアラブ系の重賞競走も行われていました。

パドックとかコースとか

【パドック(下見所)】
パドック(下見所)
【パドックの出馬表】
パドックの出馬表
 カッコ書きでわざわざ下見所と書いたのは、場内の案内看板にそう書かれていたからでして。で、個人的にはネットやCSの中継ですっかり見慣れた、中心に1本木の生えたパドック。実際に見ると、結構大きく感じました。また、出馬表は近年まで手書きだったらしいのですが、現在はこのようなLED?を使った自光式の真新しいものに取り替えられていました。

【パドックを周回する永森大智騎手】
パドックを周回する永森大智騎手
 普段、パドックで騎手や競走馬の写真はあまり撮らないのですが、今回は珍しく。で、その中から、現在、高知競馬のリーディングを走る永森大智騎手を。ちなみにこの日、勝ち鞍は1つだけだったのですが、他に2着が5回と馬券に絡みまくりでした。

【誘導馬の待機する馬房】
誘導馬の待機する馬房
【馬場入りする誘導馬と競走馬】
馬場入りする誘導馬と競走馬
【馬場入りする誘導馬】
馬場入りする誘導馬
 高知競馬には立派な誘導馬がいるのですが、代替わりしていなければ、1992年生まれで御年24歳のエイシンメンフィス号だったかと。で、パドックからは、誘導馬に先導され、スタンド脇第1コーナー寄りに設けられた通路を通って馬場入りという感じで。ちなみに、この時の曲がちょっと懐かしい感じの、個人的には好きな曲だったりして。(CSの中継でも流れます。)

【待機所】
待機所
 馬場入りした競走馬は、第3コーナー奥に設けられた待機所へ。この日は、スタート地点がホームストレッチ上となる1300mと、ホームストレッチ後方ポケットからとなる1400mのレースが行われていましたが、両方とも待機所はこちらを使用していました。

【スターター】
スターター
 高知競馬といえば、個人的には自力で梯子を上り下りするスターターさんというイメージだったのですが、最近、自動で昇降するものに変わったようで。

【第2レースのスタート】
第2レースのスタート
 高知競馬で数多く組まれている1300m戦スタートは、ホームストレート上となるので、間近で見ることが出来ます。それと、高知競馬のゲートは、ナイターの為か馬番のところが高輝度LEDで光るようになっているんですが、確か以前中継で、馬番の背景が黒ではなく枠番色で、馬番も2枠以外は黒文字のを見たことがあったような。それってレアな演出だったんですかね。

【最終コーナーを走る競走馬】
最終コーナーを走る競走馬
 高知の馬場は、前述のとおりコース内側の砂が深いので、基本的に競走馬は最内を避けて走るのですが、この写真からもそれが判るかと。

【最後の直線走路】
最後の直線走路
 写真はレース中じゃなくて馬場入りの時に撮ったのでアレなのですが、最後の直線走路は200mと、地方競馬では標準的な長さ。ちなみに、この日は、基本的に前目に付けた馬での決着が多かったものの、まれに中団の馬が差しこんでくるという感じでした。

【映像装置】
映像装置
 高知競馬場の映像装置といえば、横書きの着順掲示板メインに使っていた古いモニターと、その隣に新設された比較的新しいモニターの2台体制だったと思うのですが、最近、横長で2画面表示対応のものに更新されたようで。先程のパドックの出馬表といい、スターターの登る台といい、そしてこの大型映像装置といい、こんなところにも、経営的に厳しい中にも頑張っている高知競馬の姿が見えますね。

【ゴール板】
ゴール板
 高知競馬場のゴール板は、当地名物の鯨をモチーフにした装飾が付いていました。
 
【ハロー掛けする車両】
ハロー掛けする車両
【ハロー掛けする車両と軽トラ】
ハロー掛けする車両と軽トラ
【散水車】
散水車
【スターター台の車両】
スターター台の車両
【救急車とマイクロバス】
救急車とマイクロバス
 個人的に競馬場でちょっと興味を引かれるのが、ハロー掛けする車両などの働くクルマ。今回はわりと早い時間に入場したので、それらもよく見ることが出来ました。で、中でも気になったのが、ハロー掛けする車両。他の競馬場でお馴染みのウニモグやトラクター(ヰセキやニューホランド)ではなく、初めて見るトラックのような車両が2台使われていました。


 というわけで、今回も例によってダラダラと長くなってしまったのですが、一度このあたりで切りたいと思います。で、次回の記事では、スタンドや競馬場グルメなどについて書く予定となっておりますので。

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ラーメン・そば・うどんなどの食べ歩き、乗り鉄、競馬の旅打ち、モータースポーツ観戦、PC自作など嗜んでいます。

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