趣味の活動記録。
【タイトル題字:細身のシャイボーイ様】
先日所用でさいたま市大宮まで行ってきたのですが、そのついでに、大宮駅から出ている埼玉新都市交通(ニューシャトル)に乗ってきました。というわけで、その訪問記をば。
東北新幹線に乗って東京に向かっていると、大宮の手前で、新幹線の高架線に沿うように走っている新交通システムがあります。
それが、埼玉新都市交通伊奈線【愛称:ニューシャトル】。ゴムタイヤ式新交通システム(側方案内式のAGT)で、大宮-内宿の間全長12.7kmを結んでいます。
東北・上越新幹線開通の翌年、昭和58年12月22日に部分開業(大宮-羽貫間)し、その後、いろいろとあって平成2年8月2日に全線開業。元々は、東北・上越新幹線建設の際、反対する地元対策として作られた路線だそうです。(ちなみに、JR埼京線もそのような経緯で作られたとのこと。)
今回、前述のとおり大宮に来たのですが、そのついでに、或るお店に寄ってこようかと。ただし、用足しが終わってからそのお店の開店時間までは2時間以上あったので、時間潰しも兼ねて、未だ乗った事のない、ニューシャトルに乗ってみることにしました。
用足し終了後、用務先から大宮駅まで向かい、駅の東口に到着したのが午後3時前。そこから駅に入り、ニューシャトルの乗り場を目指して歩きます。
広い構内を北に向かってしばらく歩き、ファーストフード店の油っぽい匂いが漂ってくるあたりに、その乗り場がありました。
早速券売機で切符を買って、15:10発の内宿行き乗ることにします。
改札口を抜けホームに上がると、ニューシャトルのホームは1面1線。ただ、ふつうの鉄道の終着・始発駅らしい行き止まりではなく、ループ状になっていました。
ほどなくして、軌道に向かって右手方向より列車が入線。入ってきた列車は、黄と緑に塗り分けられた1010系6両編成。ニューシャトルといえば赤と白の塗り分けというイメージだったのですが、現在はこの塗色に塗り替えられているようです。また、ニューシャトルには、1010系、1050系、2000系の3種類の車両があるのですが、その中で一番古い開業当初からの車両が1010系(開業当初は1000系と称したらしい)です。
先頭車両に、車両中央に一つしかない両開きドアから乗車すると、座席がポツポツと埋まり、若干の立ち客が出る程度。それにしても、かわいらしい車両ですね。かぶりつきの場所は子供に譲り、ドア付近に立って、前方を眺めることにします。
運転手さんが指差点呼して発車後、すぐ右に急カーブしビルに張り付いて走ったと思ったら(このあたりの景色が個人的には一番感動しました)、ほどなくして新幹線の高架線西側に張り付いて走行。下り列車の場合、ここから終点の内宿まで、ほとんどの区間が高架線西側に沿って走るので、進行方向右側の車窓は高架線に遮られ(というか、見えるのは新幹線)、景色を見られるのは進行方向左側の窓からとなります。
新幹線の高架の高さから一度ぐいっと下がって鉄道博物館。このぐいっと下がるのは、新幹線新宿延伸時の分岐を考慮したものというのは、後になってからから知りました。で、さすがに土曜日でもこの時間じゃ目立って降りる人はいなくて、車内の混雑はそれほど変わらず。
その後さいたま市大宮区から北区に入り、列車は加茂宮、東宮原と停車に各駅に停車していきますが、早くも車窓からは高いビルがなくなり、徐々に郊外っぽくなってきました。
ところで、鉄道博物館以来、駅に着いてドアが開くたびに、外から緊急車両のサイレンが聞こえてきます。並行する国道17号を走っているのですかね。結局、そのサイレンの音は、この後、丸山まで続いていたのですが。
吉野原まではさいたま市北区、原市、沼南は上尾市を走りまが、車窓はすっかりと住宅地となって、ビルよりも一戸建て住宅が目立つように。
北足立郡伊奈町に入ったところで丸山。駅の手前で一度高架線の横から下に入った所に駅があります。ここで運転手が交替しました。また、この丸山には車両基地もあるそうですね。
発車すると再度新幹線の高架線西側を走りますが、丸山の手前で東北新幹線が分岐しているので、今度は上越新幹線の高架となります。
丸山から終点の内宿までは、路線も単線となり、車窓も農地が目立つように。
志久で上り列車と交換しますが、交換の際、ニューシャトルは右側通行(日本で一般的なのは左側通行だったかと。)になるのですね。後で調べたところ、ニューシャトルはワンマン運転で、列車の運転席が左側にある為、右側通行になったようです。
志久の次の伊奈中央を出ると、新幹線の線路上にE4系Maxが停車しています。何かトラブルでもあったんですかね。
そして、平成2年の全線開業以前の終着駅である羽貫で、再び上り列車と交換。
羽貫を出ると、前方の軌道にシェルター状の金網がありますが、これが昭和58年の開業時に羽貫までしか開通できなかった原因となった建設反対者の敷地で、結局のところ平成2年に土地収用法に基づき行政代執行が行われ、その際に収用された空中権を示す為の金網だそうです。
そこを過ぎるとすぐ終点の内宿。始発の大宮駅は1面1線でループ状の路線配置だったのですが、こちらは島式ホーム1面2線で、軌道は行き止まりになっていました。また、大宮を出る時に結構混んでいた車内も、駅毎に乗客が降り、内宿に着く頃には、各車両数人となっていました。
内宿で無人の改札口を出て、駅の写真を撮ってから、券売機で切符を買って再びホームへ。ちなみに駅舎内には駅員さんがいると思いきや、その方は駅員さんではなく売店の店員さんとのこと。また、この売店で駐車場もやっているらしく、「昨晩飲んでしまい車を置いていってしまったので取りにきました。」というお客さんが、店員さんと何やら話していました。
それで帰りは、先程の列車の折り返しではなく、次の列車の折り返しである15:50発の列車に乗ることに。ホームに上がると、程なくして折り返しの大宮行きとなる列車が到着。今度の列車は、先程の1010系ではなく、1050系でした。この1050系、正面窓がパノラミックウィンドウになっているせいか、1010系よりモダンな感じになっていますね。
ほとんど乗客が乗らないまま定刻どおり発車して、また例の金網の下を潜り、羽貫で下り列車と交換。
羽貫を出ると、先程停まっていたMaxが、まだ停まっていました。
志久で再び下り列車と交換し、丸山で行きに乗った列車同様運転手が交替。で、交替する時に、先程停まっていたMaxの話だと思うのですが、「乗客がDコック(非常用のドアコック)開いて降りたらしい。」という会話が聞こえてきました。
丸山を出ると、行きに乗った時と反対側の高架線に沿って走りますが、車窓の景色は、反対側に較べ緑が多い感じがします。
加茂宮を出て鉄道博物館に近づくと、軌道は一時高架下へ。これは、新幹線の高架に接近してビルが建てられている為、高架線の脇にニューシャトルの軌道を通すスペースがなかったことによるそうです。
下り線同様の理由でぐいっと高度を下げる鉄道博物館では、博物館帰りの親子連れとかが乗り込むと、空いていた車内が一気に混雑。
そして、前方に高層ビルなどが見え始めると、右にぐいっと曲がって終点の大宮に到着しましたが、列車を降りて改札を抜けると、またファーストフード店の油っぽい匂いが漂ってきました。
というわけで、ニューシャトルに初めて乗ってみたのですが、新幹線から見慣れた車窓でも、ニューシャトルから眺めると、ちょっと新鮮に感じましたねぇ。物見遊山で乗るような列車ではないとは思うのですが、汽車旅を充分に堪能いたしました。
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